mixiユーザー(id:1940449)

2018年05月03日20:46

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日本の東と西.3

敗戦後 柳田民俗学を批判して現れたのが
「国民的歴史学運動」の流れをくむマルクス主義的民俗学だ
民族としての日本人を明らかにし
独立的な政治体制の基盤を固めようというあたりだ
当時のインテリのほとんどは共産革命を信じており
今日明日にでも帝国主義経済は没落すると見ていた
ということになっているw
本当かどうか知らない
少なくとも網野善彦先生なんかはそれを信じていた
共産革命に際して 必要な歴史・民俗学は共産革命に利するものだけであり
要するに 搾取され続けた民衆と支配者の関係が歴史的経済の流れとして証明されることが第一義だ
そしてそこには虐げられたもの 征服されたもの 差別を受け続けているもの
そんなものが必要であって
征服王朝としてのヤマト王権が歴史的発展の段階的存在として重要だったわけだ
とは言っても いうほど共産主義然としているわけでもない
なんだかんだ言っても 抑圧から解放された民俗学は
社会学や構造主義の影響も受けながら
この列島に残っている「様々な日本」を丹念に拾い集める

この流れももちろん今日に至るまで強く根付いたままになっている
柳田先生の「一つの日本」と石母田史朗先生らが率いるマルクス主義系の民俗学は
相対しながらも複合的に現代日本人の歴史的常識となっており
特にインテリ層や大学でこの手の学問をやってきた人の中で強固な前提条件と成っている

続く
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