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2018年02月11日22:39

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「現代人の起源論争」B.フェイガン

人間の祖先はいかに進化してきたか
つーか変化してきたか
大きく分けて枝付き蜀台説とノアの箱舟説がある
枝付き蜀台説とは数十万年前の原人の段階でアフリカを出て そのまま各地で同時進行的に進化し
おのおのがホモ・サピエンス・サピエンスになったというもの
ノアの方舟説は10万年ほど前に現生人類であるホモ・サピエンス・サピエンスに進化した人類が世界に散らばったというもの
もちろん大きく分けたらの話で
その間には各種の説がある

まー 一般的にはノアの方舟説が説得力があるし
遺伝子研究が進歩してきた現代においてはノアの方舟説に軍配があがるのだろうと思う
しかし決定ではない
それに現代人の中にネアンデルタール人の遺伝子があるとされたからには
行き先ざきで旧人との間に混血があった可能性もあるということで
進化の経路を二つに分割することに何か意味があるのかということにもなるだろう
なんにせよ はっきりしたことは未だもってはっきりしない
もしかしたら どんな種の人類と交雑したかによって現代の人種というものの原型ができたかもしれない
トバカタストロフ理論というのがある
インドネシアの火山が巨大噴火を起こして世界の気温が5℃低下した
これで様々な形で生存していた人類のほとんどは絶滅し
ネアンデルタール人デニソワ人ホモ・サピエンス・サピエンス(現代人)だけが残った
残ったと言っても数千組だと言われている
これがボトルネック効果と言われるもので
現生人類がきわめて均質であることの原因だとされている
確かにアジア人は遺伝子的に他と比べてきわめて均質であると言われている

同じようなことは何度も何度もあったのだろう
その度に生き残ったものたちが技術を伝え 伝承を残してきたのだろう
我々がその歴史を知ることができるのは
数少ない遺跡と骨と石器だけからだ

その骨と石器の発見の歴史を綴っているのが本書だ
題名は正式には
「人類二度目の旅路 現代人の起源論争」で
第一の旅路が旧人類 そして二度目が現代人だ

しかしまー 学者という生き物はw
旧世界の人類を研究するものにとって
旧人類の骨や遺跡という生活痕を発見できるのは
まさに宝くじに当たるようなものだという
大部分はそういう幸運にも恵まれず
地道な作業の中で人生を終わっていくわけだ
おれらはそれを椅子に座ったままつまみ食いできるわけで
彼らに足を向けて眠れない
でも方々にいるので 天井からぶら下がって寝なければならないw

半分がたは石器の話だ
当然 単純な形から手の込んだものに変化していく
しかし それが石器時代の文化的先進度を表すものではない
アジアは全般に石器の洗練度が低い
それを竹が生えていたからではないかと推測している
竹は残念ながら異物として残らないので
その物的証拠は今後も永遠に出てきはしない
そこから先は想像の世界だ

我らが縄文はどうだったんだろう
世界でも最古級の土器が出土し
石器の洗練度も高い
東南アジアや中国大陸の南部とは文化的形質が違うようだ
だが 正確なことは今もってわからないし
今後もわかることはないだろう
腐っちゃってるからw

想像は尽きない

このブライアン・フェイガン先生もそうなんだが
欧米の学者はどうしてもヨーロッパ中東が興味の中心にあるので
東洋 特に日本列島についてはほとんど言及されないことが多い
面白いと思うんだけどなあw
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