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2017年02月04日12:15

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ジャンボ鶴田怪物伝説(323)

83年6月3日、旭川市総合体育館常盤分館(観衆3800人発表、テレビ収録)では馬場、鶴田組のインターナショナル・タッグ王座にロディ・パイパー、ディック・スレーター組が挑戦。

パイパーは馬場と対峙するとかなり小柄に見えました。前半戦はパイパー、スレーター組が巧みな連係を見せて鶴田を攻めていきますが、体力的に劣る感は否めません。

馬場に代わると馬場は脳天唐竹割りでパイパーをダウンさせると鶴田に交代、鶴田がロープに飛んでのフライング・ボディシザースドロップ(空中胴絞め落とし)。

16分21秒、カウント3が入り体固めで馬場、鶴田組が王座初防衛。切り札バックドロップを出すまでもなく勝敗が決してしまいました。

馬場は身体の大きなパワーファイターが好みで、小さいレスラーは認めない的なコメントを生前何度となくしていたのをご存知の方は多いかと思いますが

要するに自分とはいい試合が出来ないからかと思います。

日本プロレス時代からミル・マスカラスとのシングルマッチは1度も組まれなかったですし、メキシコにNWA会員であったサルバトーレ・ルッタロース一家の経営するEMLL(現在のCMLL)がいたにも関わらず翌年2代目タイガーマスクが誕生するまでメキシカンを積極的に呼ぶことはしませんでした。

81年3月に初のメキシコ遠征を行った時も、対戦 相手にドリー・ファンク・ジュニアをわざわざアメリカから招いて、何とか自分のスタイルを崩さないような試合をしました。

メキシコのプロレス雑誌「ボックス・イ・ルチャ」(日本で言うプロレス&ボクシング誌みたいなもの)では「海外から来たレスラーの期待はずれNo.1」的な書かれ方をしています。

これは馬場にとっては相当に屈辱的だったと思われ、2度とメキシコのリングに上がることはありませんでした。

アンドレ・ザ・ジャイアントであれば新日本プロレスで山本小鉄、星野勘太郎のヤマハ・ブラザーズとのハンディキャップマッチなどでヤマハがアンドレの股の下をくぐり抜けたりする際、オーバーなジェスチャーで道化的な動きを見せてファンを楽しませますし、メキシコでもカネックにボディスラムで投げさせたり、きちんとルチャドールの相手やタッグパートナーの「見せ場」を作ります。

日本人で照れ屋として有名な馬場はプライドもありそれをやる訳にはいかず、どうしてもメキシカンに限らず小柄な選手とやるのは苦手でした。

81年8月のスーパー・アイドル・シリーズではメキシカンではないヒール外国人がジプシー・ジョーとジノ・ヘルナンデスしかおらず、連日対戦していましたが、完全に持て余していました。

日によってはドクトル・ワグナーやミドル級のアニバルとも当たらなければならずかなりやり辛かったと思います。

パイパーはノースカロライナではトップにいましたが、やはりジュニア・ヘビー級上がりであり、大型選手を相手に試合を作ることはまだこの当時は出来ておらず、WWFでハルク・ホーガンと対戦するようになってから力量がアップしました。

馬場があれだけ執着していたNWA世界王座にリック・フレアーの代になってから挑戦しなくなっていたのも、「ノースカロライナに遠征した時に自分の前で直立不動だったフレアーには、どうしても挑戦する気にはなれんのだよ。」

と言っていた馬場でしたが、「体格サイズの違い」も多少あると思います。91年にフレアーがWCWとの提携路線で新日本に来日し藤波と対戦した時に思いましたが身体のサイズはほぼ同じでした。

ジャック・ブリスコも大きくはなかったですが、ブリスコ戦からは9年経っており、スピードが当時より衰えていたことも要因の一つかと思います。

旭川大会のセミファイナルは天龍、阿修羅・原組とブルーザー・ブロディ、ビル・アーウィン組が対戦。ブロディがキングコング・ニードロップで原を体固め。

シリーズ最終戦の6月8日、蔵前国技館で馬場のPWFヘビー級王座に挑むブロディは絶好調でした。

6月5日、木更津市倉形スポーツ会館(観衆3200人満員発表、テレビ収録)からNWA世界ヘビー級王者リック・フレアーが参戦。

82年1月15日、スタン・ハンセンの全日本移籍第1戦(vs阿修羅・原)では未曾有の6700人を発表したことで知られる(2階のない会場、定員は2100人)木更津からフレアー登場。

フレアーはメインでスレーターとタッグを組み、鶴田、天龍の鶴龍コンビと激突。やはり蔵前でフレアーのNWA世界王座に挑む前哨戦となりました。

試合は鶴田が首固めでフレアーからフォールを奪い、幸先良い白星を挙げています。

セミはブロディが原を3分5秒で倒し、馬場はニコリ・ボルコフを5分54秒で16文キックだけで破っており、私は前回書いたボルコフ噛ませ犬の件はこれで確信致した訳であります。
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