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2016年08月11日09:42

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詩『水まき』


朝、花壇に水をまく
ただそれだけのことが楽しい
面倒などとは少しも思わない
知人の奥さんが
「年取るとねー」と笑いながら言った
(ん、テメー、5歳くらいしか違わんやんけー)
干支を四回りしたところで
急に花を愛おしく思い始めた

毎日毎日土いじりをしていると
話しかけてくるオバちゃま達が次第に増える
「何植えるとー?」
「熱出らんようにせなよ」
「可愛いのが咲いたねー」
花を見るオバちゃま達の顔にも花が咲く

しかし
癒されるのは人間だけではないようで
もっとも、花ではなく
フカフカの土に魅力を感じるのか
猫の野郎がトイレとして使用しているのだ
朝起きて見るクレーターに凹む毎日
下の世話をしながら苗を立て直す
(テメー、俺は負けない)

草花はゆっくりと成長して
いつの間にか土が見えなくなる
葉っぱを持ち上げて水をやっていると
どこから来たのか可愛い雑草が生えている
そんなのも見えるところに植えかえて
どんな花が咲くのかと
また水をまく



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