mixiユーザー(id:60260068)

2016年04月14日00:04

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詩『封印』


遠くでサイレンが鳴っている

悲しくもないのに
胸のあたりで血液がすすり泣く

から泣きの涙は脳みそを濡らして
カギをかけた部屋に侵入していく

扉がきしむ
、サイレンに共鳴して

凝らした目に
失われた声の波紋が映る

扉が開く前に

私は素知らぬ顔で咳ばらいをした



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