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2016年02月07日18:26

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【読書】 最近読んだ本備忘録

不定期に(他にネタがない時に?)書いている読んだ本の備忘録。

●「青函トンネル物語」 (青函トンネル物語編集委員会編著、交通新聞社)

 昭和61年に刊行された本を新書化したもので、本年3月の北海道新幹線開通で、青函トンネルが、ようやく本来の形で使用されるにあたり、この機に読んでみた。津軽海峡に海底トンネルを通そうという構想は戦前から、いや大正時代から記録があるが、調査を経て、工事が開始されて、完成するまでにはいくつもの課題があり、水没事故などの危機もあった。それらを不屈の精神とあくなき技術の追求で乗り越え、掘り始めて19年目の昭和58年1月27日午前9時24分に先進導坑が貫通するまでの、関係者たちの感動とロマンの物語である。まさに、「歴史上この事業に匹敵する技術的建設事業はない」という大偉業である。


●「知能のパラドックス」 (サトシ・カナザワ著/金井啓太訳、PHP研究所)

 なぜ「知能」のすぐれた人は不自然なことをするのか。それは、太古以来の人間の本能によるものではない「新しいこと」が出来るのが「知能」の高い人であるから、ということである。知能の高い人ほどリベラルな政治思想を持ち、無神論者になりやすく、「性的排他性」の価値観を重んじ、夜型が多く、同性愛者が多く、クラシック音楽を好み、酒、たばこ、ドラッグを好む、というようなことが書いてあるが、論証がこじつけ気味で、知識不足と偏見に基づく部分も散見。期待したような本ではなかった。


●「これでいいのか神奈川県川崎市」 (岡島慎二編、マイクロマガジン社)

 昭和時代の川崎に対する「危ない」「汚い」「怖い」というイメージは過去のものとなり、川崎も大きく変貌を遂げつつある。この本はそんな川崎市について、7区それぞれの今とこれからを書いたものである。といっても、学術的に川崎の文化や歴史を述べたものではなく、内容も文体も軽いノリ。まあ川崎市民としては、「あるある」と思いながら読める本である。環境問題に取り組み、文化や芸術やスポーツに力を入れ、ハイテク産業が集まり、北西部にはハイソなシンユリーゼが住む高級住宅地。それでいて昔ながらの川崎らしい雑然とした雰囲気も残っている。やはり川崎市は魅力ある都市だ。
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