アバンギャルドなエンペラー
ちょっとフラな腰つきで
花びらを散らして揺れながら
プリマドンナ(ヌ)
軽く広げたうでは宙を舞い
威圧と安寧の境目の速度で
近づいてくる
顔
天上からバロックな金管が
微笑みながら降りてくる
と、低く声、サンライズ
光はブルジョアに広がり始め
流れ込む大河のさざ波と
受け止める大海の荒波の
干渉
無数の小舟は
ゆるぎない流れに
舳先を川上へとそろえられ
しきりに礼拝し続ける
誰もが先頭を目指して
(無様な座礁をのぞむ者などいるはずもない)
エンペラーの眼差しは水底をうつさず
風に流し
水に流し
散りゆくはかなさは季節を通し
渇れることのない川面に
いつまでも匂う花びらをうつして
ログインしてコメントを確認・投稿する