大いなる遺産CIII

歌舞伎風味なり。(多分原作にそういう要素があるからだと思う）芝居として良いよ。
ジョー・クリフォード作脚本では原作の主人公ピップを成人と少年に分割して本筋はヤングピップの成長譚にあるが成人ピップはいつも舞台上に居て昔の自分を回顧するという形を取る。

男優演劇集団スタジオライフは大抵年長キャスト(今回Silkhat)と年少キャスト(今回Bowlerhat)の分けて公演を打つ。今回はこの二つのチームのクロッシングから成るチームの3番目。僕の観たCIIIは年長キャストがベース。画像は年少キャストの物。

ピップ：笠原浩夫(全チーム共通キャスト）
貧しい孤児だったヤングピップ：関戸博一…脱獄囚に脅されてパンとヤスリを与える。
鍛冶屋ジョー：奥田努…連れ義弟ピップに友として接している。
ミセスジョー（ピップ姉）：緒方和也…口やかましい善人。
村娘ビディー：若林健吾…ヤングピップに好意を抱いている。
地方貴族の裔ミスハヴィシャム：山本芳樹…ヤングピップを邸に招いてヤングピップにしては大金を呉れたりする。
その養子エステラ：青木隆敏…冷たい美少女…ヤングピップが魅せられる。

ヤングピップにロンドンの弁護士ジャガーズ：山崎康一が或る人の依頼でヤングピップへの紳士に相応しい教育・身なりを付けさせる為の遺産を残してくれたという。ヤングピップはその或る人とはミスハヴィシャムに違いないと思った。エステラに相応しい紳士になるように取り計らっているんだと思い込む。

定価\5700／購価\5700／評価\7000Ｋ列実質3列目7番中央ブロックやや下手より…美術最奥に角を向けた八百屋舞台最奥に扉下手・上手に扉枠だけ。下手椅子はミスハヴィシャムの定位置。