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2014年12月17日20:52

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■獺狐余話(125) / 「『本』の誕生」 (2)

●2014年12月17日(水)  冬曇り

 ▼「ナラトさん。
   この『いちいち会』ちゅうのは、なんですか・・?」

  「ああ、これは、戦後、かつての旧制の、宮崎中学校・第一宮崎高等女学校
   宮崎商業学校・宮崎女子商業学校が、昭和23年に合併して、新制の
   『宮崎県立・宮崎大宮高等学校』となったのだが、その大宮高校の、第11回
   卒業生の『同窓会』の名前なんだ・・・」

    
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  「あれっ、そうすると、ナラトさんは、『昭和絵巻』を描いた黒木(旧姓・高野)さんや
   『いちいち会』の人たちの後輩、ちゅうことですか・・?」


  「うん、そういうことになるね。ボクは、第16回卒業なんだ・・」


 ▼「5歳年下だったら、そうゆうことになりますね・・。 
   『第二部』は、第11回卒業の人たちが、インタビューしたんですね・・」

  「キツネくん。
   ボクは、黒木朝子さんの『絵巻』にも驚いたが、それ以上に、
   びっくりし、感動したのは、この第11回卒業の『いちいち会』の人たちが、
   『絵巻』に描かれた商店や、銀行や、事務所などを、一軒、一軒、訪れて
   昭和27年の『絵』を見てもらい、当時の様子を聞いていることだ・・・」


  「訪問をうけた方も、びっくりしたでしょうね・・」

  「そうだと思うよ・・・。 もちろん、なかには、廃業したり、移転しているお店も
   ある・・・」


 ▼「ふーん。そうですか・・・。
   なかに、当時を思い出して、涙を流す人もおったと聞きましたが、
   オレも、そんなインタビュー受けたら、泣くかもしれへんなぁ・・」

  「絵を描いた黒木さんの『あとがき』を読むと、黒木さんは、この
   『絵巻』のこと、すっかり忘れていたみたいだね。
   そして、自分の所にもどってきても、実に、淡々と、貸し出しに応じている。
   『本』にしよう、などとは、ちっとも思っていない・・・。
  
  実に恬淡(てんたん)とした態度で、ボクなんか、そのすがすがしさに
  目を見張った・・」


 ▼「ナラトさん。
   オレ、最初は気づかなかったのですが、第二部も、『解説』を
   加えながら、橘橋から江平の方へ、順番に、調べたことを書いてあるん
   ですね・・・」

  「そうなんだ。 『絵』と一対のものだね・・・。行間から、一軒、一軒の
   歴史が感じられるねぇー。

  この調査があって、はじめて、『絵巻』から『本』が生まれた・・」


 ▼「ナラトさん。
   『鉱脈社』って、宮崎の出版社なんですね・・」

  「そうだよ。この出版社は、地元の人が書いたものを『本』にしたり、
   大手出版社とはちがって、一冊、一冊、『本の誕生』の物語がある。

   次の2冊も、『鉱脈社』の『本』だが、両方とも、地味なる良書というべき
   『本』だったなあ・・・」

      
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