僕の片方の空っぽが
気付いた時には大きくなっていて
アイドルのポスターやCDを
沢山放りこんでも丸にならない
長い髪の彼女は半分の月
空っぽが半分を呼んでいる
僕と彼女が合わされば
丸くなってきれいな望む月になる
僕は生まれてからこれまでの光を
長い長い手紙にうつして
彼女の影の部分に差しだした
光ってくれると信じていた
彼女の手紙は光と影の匂いがした
光と光が呼び合って
僕の空っぽが小さくなった
そして光も小さくなった
彼女の影は幻の光に満たされていた
僕の満月は彼女の満月の裏がわで
宇宙の遠い向こうの幻になった
ログインしてコメントを確認・投稿する