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2014年11月14日23:25

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【音楽】 吉岡裕子演奏会 「星と音楽と・・vol.2」

吉岡裕子さんのピアノ演奏会に行ってきた。「星と音楽と・・Vol,2」と題する演奏会で、もちろん、エストニア出身の作曲家ウルマス・シサスクの作品を演奏するのである。

2011年12月の vol.1 では、「銀河巡礼第1集<北半球の星空>」を全曲聴かせてくれたが、今日は第2集「南半球の星空」全曲である。会場も前回と同じ二子玉川KIWAというライブハウスである。

吉岡さんは、日本ではあまり馴染みのないエストニアの作曲家の作品の紹介にも積極的に活動しており、私自身も吉岡さんのおかげで初めて聴いたエストニア作品は多い。また、シサスクと吉岡さんは交友関係にあり、シサスクのピアノ曲といえば、吉岡さんが日本における第一人者であろう。だから、安心してシサスクの宇宙に浸ることができるのである。

前回同様、星空の映像を映しながらの演奏だ。素敵な音楽と映像を一度に楽しめるのである。映像は有賀哲夫氏、司会(語り)はたかぎひろみち氏で、イメージを何倍にも膨らませながら楽しんだ。「北半球」は全曲聴いたし、CDも持っているが、「南半球」は一部しか聴いたことがなく、全曲聴くのは初めてである。そもそも南半球の星座には普段から馴染みがないので、不思議な世界を旅しているような気分にもなる。「古(いにしえ)のアボリジニの見た星空へふたたび」音楽に乗って旅をするのである。

ワンドリンク分もチケット代に含まれていて、この日のためのオリジナルカクテル「カノープス」(吉岡さん命名)を開演前にいただいた。

今日演奏された「南半球」の曲名を上げておく。標題がそのまま簡単な説明になっていると思うので、個々の説明はここでは書かない。いわゆる特殊奏法も効果的に使って、独特の音楽宇宙を表現している作品で、心行くまで楽しむことが出来た。


・カメレオン座「走行」 Chamaeleon - Drive

・第1章:アボリジニ伝説「小さなウルダナミ母さん」
 −はちぶんぎ座「沈滞」 Octans - Stagnation
 −テーブルさん座「野火ー解決」 Mensa - Bush Fire - Clearing
 −とびうお座「変容」 Volans - Transformations

・第2章:アボリジニ伝説「火の起源とモロヴィエの狩人」
 −ケンタウルス座「啓発」 Centaurus - Enlightenment
 −みなみじゅうじ座「悪夢」 Crux - Incubus
 −はえ座「解放」 Musca - Liberation

・第3章:伝説「エリダヌス川」
 −エリダヌス座「前進ー無形化ー虹の彼方への旅」
   Eridanus - Progression - Dematerialization Journey Beyond the Rainbow

・第4章:アボリジニ伝説「虹へび」
 −みずへび座「明確な対照」 Hydrus - Sharp Contrasts
 −くじゃく座「闘争ー和合」 Pavo - Unity and Struggle
 −みなみのさんかく座「二等辺の対象」 Triangulum Australe - Isosceles Contras

・第5章:アボリジニ伝説「モパディッツと黒ボタンインコ」
 −コンパス座「ブラウン運動」 Circinus - Brownian Movement
 −ふうちょう座「調和」 Apus – Reconciliation

・第6章:ギリシャ神話「アルゴナウテス」《アルゴ船座》3つの断章
 −とも座「静寂」 Puppis - Silence
 −ほ座「嵐」 Vela - Tempest
 −りゅうこつ座「一陣の風」 Carina - Single Gust

・第7章:アボリジニ伝説「コールサック」4部からなる《銀河幻想曲》
 −第1部 大マゼラン銀河 Large Magellanic Cloud
 −第2部 小マゼラン銀河 Small Magellanic Cloud
 −第3部 コールサック(石炭袋)The Coalsack
 −第4部 宝石箱 The Jewel Case

・第8章:アボリジニ伝説「イヌアの梯子」
 −きょしちょう座「放浪」 Tucana - Straying
 −インディアン座「幻影ー踊る小人たち」 Indus - Visions - Dancing Dwarves
 −さいだん座「増殖」 Ara - Exuberance
 −かじき座「霧の中の喜び」 Dorado - Delight in the Mist

・第9章:生命の循環
 −とけい座「拡張」 Horologium - Expansion
 −レチクル座「永遠ー永遠の彼方へ」 Reticulum - Eternity - Fading into Eternity

最後にアンコールとして、会場を完全に真っ暗にして、シサスクの「カシオペア座」を弾いてくれた。(真っ暗でよく弾けるものだと、私などは思ってしまうのだが。)

2時間、すっかり楽しめた充実のコンサートだった。会場ではマイミクのこめへんさんや、エストニアン・ミュージック・プロジェクトで吉岡さんとともに活動されている秋場敬浩さんもいらしていた。

帰りは、地元駅で電車をおりたあと、演奏会の余韻にひたりつつ星空を見上げながら歩いた。北半球の日本では、オリオン座が見える季節だ。

【参考】
http://yumis.net/space/star/south/
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