『詩で空腹を癒せるか』141029
今日は仕事を早めに切り上げて、居間の模様替えのために買っておいた棚を組み立てた。数時間で出来上がったが、夜も更けて、腹が減ったので弁当を食べはじめた
(旨い)。半分ほどのところで(こりゃ少ないぞ)、量が足りない事に気付き、どうしたものかと思いつつ平らげてしまった。
喉はツバメの雛になっている
どうしたものかと親鳥は考える
浅知恵は瞬間
詩でお腹が満たせないものか
我ながら馬鹿馬鹿しくもあり
しかしながら興味深い
「まぁ、魔法みたい♡」と
お客が言うのを鵜呑みにして
人とは違う私のパワーが
魔法であるとすれば
食べものだって簡単に出せるはず
呪文の代わりに目をつむる
壁は光にすけて真っ黒にならない
強く目をつむると闇に似る
黒い壁はミリからメートルに遠のき
眼球をはなして無限大まで遠ざける
宇宙の果てはすぐそこまで来ている
振りかえれば地球は零になって
遠すぎる私を記憶していた者は
零をすり潰して吹き飛んだ粉でさえない
私は宇宙である
と同時に全能の神である
時を超え
次元の枠を選ばず
全てが私の腹の中に存在している
足りない物など何も無く
宇宙の果ての闇の殻の中で
零と最大を含んでいる
妻がコーヒーを淹れてくれた
胃に流し込む黒い液体で
宇宙は更にふくれあがる
ふくれあがっている
煙草に火をつければ
混沌の世界がまた
新たな産声をあげようとしている!
妻が魔法使いなのかもしれない
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