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2014年08月27日00:07

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■獺狐余話(23) / 「素数ゼミ」の話(10)

●2014年08月27日(水)  未明

 ▼「ナラトさん。

   もう日付が変わりましたよ・・」



  「そうだね。

   ほんとに、時間って、すぐに

   過ぎ去ってしまうもんだねー・・・」



  「なに言ってんですか、

   あたりまえじゃないですか・・。

   夕飯食べたら、また寝たでしょう・・。

   1日なんて、あっけないもんですよ」



 ▼「さて、キツネくん。

   この『素数ゼミ』の話も、もうそろそろ

   おしまいにしようじゃないか・・・」


  「ええ、オレも、『最小公倍数』ちゅうのは

   周期のちがうものが、たまたま重なることや、

   ということを、マスターしましたからね」



 「それはよかった。日常生活でも、それはよくある事だから・・。

  4日おきにやって来る白ネコと、5日おきにやって来る黒ネコと、

  6日おきに来る三毛ネコが、たまたま、一緒に顔を合わせるのは、

  いつの事だろう・・・、と考えるとき、きっと役に立つと思うよ・・」



 ▼「ナラトさん、それっ、

   また、オレに問題ですか・・・。

   ええ、計算しますよ、すれば

   いいんでしょ・・・。


     4 = 2 × 2
     5 = 5 × 1
     6 = 2 × 3


   あれれ・・、4と6には、「2」が『約数』として

   含まれていますが、5には含まれていません・・。

   こんなときは、どうなるんですか・・?」



 ▼「キツネくん。

   このときも、4と6の両方に含まれている「2」は省略して、

    (4 × 5 × 6) ÷ 2 = 60
  
   60日ごとに、三匹は出会うんだよ。


     ■「ネコのやって来る日」  単位:何日目
     
     白ネコ  : 4、8、12、16、20、・・40、・・60
     黒ネコ  : 5、10、15、20、・・40、・・60
     三毛ネコ : 6、12、18、24、30、36、42、48、54、60




 ▼「キツネくん。

   『最小公倍数』の計算には、『連除法』といって便利な計算方法があるんだ。

          4   5   6

   の数を並べて書く。

   次に、どれと、どれとでもいい、両方を割れる『約数』があれば、
   
   これで割っていく。

      2 ) 4   5   6
     ---------------------------------
          2   5   3

 ▼「左に割る数(約数)を書いて、下に、割った答えを書く。

   割り切れないものは、そのまま上の数字を書く。

   この計算を、どれかと、どれかに、割れる数(約数)があれば

   この作業を続けるんだ。


   そうすると、左側の約数と、一番下の割った結果の数を掛け合わせると

   『最小公倍数』になるんだ。

      2 × 2 × 5 × 3 = 60

   と、ちゃんと計算できているね。

   それも、そのはず、割る数「2」と答えの「2」を掛けたのが「4」であるし、

   「3」を掛けたものが「6」だから、外側の割る数と、答えを全部掛け合わせると

   『最小公倍数』になるのは、当然だ!」



 ▼「なるほど、うまい方法ですね。

   オレ、感心しました」


  「この方法を知っていると、15年ゼミ、16年ゼミ、17年ゼミ、18年ゼミの

   うち、2つの種類のセミが出会う周期だけでなく、3つの種類のセミが出会う

   周期も、4つの種類のセミ(つまり全種類のセミ)が出会う周期も、簡単に

   計算できるんだ」



  「ほー、ほんまですか・・・」


  「なんなら、キツネくん。
   
   やってみる・・・?」



 ▼「えーとですね・・・、

   3つの周期のセミが出会うと言っても、組み合わせが

   いろいろ、ありますよね・・・、


      15、16、17
      15、16、18
      15、17、18
      16、17、18

   この、3つの組み合わせですかねー・・?」



  「すごい、キツネくん。

   全部で4つの周期ゼミがいて、そのうち3つの種類が顔を合わせる、

   ということは、1種類だけが、地上に出てこないということだから、

   4通りがあるはずだ。


   キツネくんの答えで、一番上は、「18年ゼミ」が出てこない、

   二番目は「17年ゼミ」が出てこない。

   そして、次は「16年ゼミ」が、その次は「15年ゼミ」が出て来ない

   という訳だ」



 ▼「なるほど、うまい具合になってますねー」


  「キツネくん。

   感心している場合じゃなくて、この組み合わせの『最小公倍数』を

   実際に求められるか、ということだが・・・」


  「待ってくださいよ、やってみますから・・・」



      1 )  15   16   17
      -----------------------------------
           15   16   17   =  4080 



      2 )  15   16   18
      -----------------------------------
      3 )  15    8    9  
      -----------------------------------
            5    8    3   =  720


  

      3 )  15   17   18
      -----------------------------------
            5   17    6   =  1530



      2 )  16   17   18
      -----------------------------------
            8   17    9   =  2448



 ▼「いゃー、すごい、

   キツネくん。


   ボクの計算した結果と、ぴったり

   いっしょじゃないか!!」


    
フォト




 ▼「それじゃあ、『最終公倍数』の仕上げに、

   15年ゼミ、16年ゼミ、17年ゼミ、18年ゼミ

   の周期ゼミの4つが、全部、地上に出てきて鉢合せをする周期は、

   一体、どのくらいの周期なんだろうか・・・」



  「全部が鉢合せする周期ですか、同じ要領でやったらいいんですね・・、

   ちょと、計算しますね・・」




      2 )  15   16   17   18
      ---------------------------------------------
      3 )  15    8   17    9  
      ---------------------------------------------
            5    8   17    3    =  12240



 ▼「ああ、実にすばらしい!

   これも、この通り、ボクの計算結果と一致している!」


     
フォト





 ▼「ナラトさん、ひょっとして

   オレ、『天才』ちゃいますか・・」



  「いや、それは、なんとも、ようゆわないが、

   『最小公倍数』という「概念」、つまり、

   ある周期のものと、ある周期のものとが、たまたま重なることがあるが、

   その2つの周期が重なるのは、両方の周期の『最小公倍数』のときであり、

   周期が重なるという現象も、この『最小公倍数』を周期として、周期的に

   起きる、ということなんだ」



 ▼「ナラトさん、やめてください。

   オレ、さっきまで、わかった気でおったのに、

   また、急に、なんの事やら、わからんようになってきたではないですか・・」



  「いや、キツネくん。

   大丈夫だよ。言葉で表現するから、ややこしくなるだけなんだ。

   きみは、『最小公倍数』の何たるか、そのことは理解できていると

   思う・・」



 ▼「だから、地球が太陽のまわりを周期的に回り、月が地球のまわりを周期的に

   回っているとき、たまに、『日食』や『月食』という現象が起きる。

   この『日食』や『月食』が、いつ起こるか、それを計算することができる、

   と、言われても、きみは驚かないと思う。


   実際に、次の『日食』や『月食』がいつ起きるか、それはキツネくんに

   計算はできないけど、月が地球を回る周期のことや、地球が太陽を回る周期の

   ことがわかれば、きっと『計算できるはずだ』と、きみは思うだろう・・」



 ▼「それは、周期と周期が重なるのは『最小公倍数』となる周期のときだ、

   ということを、きみが知っているからだ」


  「もし、『計算できるはずだ』という事、このことを知らなければ、人間は

   いろんな事を予測したり、計算したりすることは、やらなかったと思う・・」



 ▼「なんとなく、ナラトさんの言いたい事、

   わかります・・・」


  「あぁぁ、しかし、残念だなー。

   きょうが、10回で、切がいいから、

   『最終回』だと言っていたのに、まだ

   終わらないじゃないか・・」



  「ナラトさん、こうなったら、

   オレも最後まで、付き合います・・・」

  

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