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2014年07月02日01:27

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■「熊内まで」 (7)

●2014年07月01日 (火) 晴れ

 ▼「七月」に入った。

  伊東静雄に、『七月二日・初蝉』という詩がある。
  『八月の石にすがりて』は、ホームページの「今月の詩」に
  何度か掲載した。

  夜が明けると、七月二日であるが蝉は鳴きだしそうにもない。


 ▼ある日の道々撮った写真を並べているだけの『熊内まで』も、7回目と
  なった。

  特別に、この日に何かがあったわけでもない。
  いつものように歩いて、ときどき立ち止まって
  シャッターを押す。

  横尾の空や雲を撮っているのと
  同じである。

  何の変わり映えもしない、同じか似たような場所で、
  これも同じか似たようなアングルで、変哲もない対象を
  撮る。


 ▼「定点観測」などという洒落たものではない。

  仕事をしていたとき、妙法寺駅から家に帰る途中、
  椿谷公園の階段に差し掛かる手前で、私はよく空を
  見上げた。

  月を見るために。

  三日月から上弦の月になり、満月の夜を迎える。
  そして下弦の月になり、新月となる。

  ただ、それだけのことであるが、
  よく月を見上げた。


 ▼自分でもよくわからないが、
  そうすることで、
  いまここにいることを
  独り思い、確かめるようなところが
  あるのかもしれない。


 ▼あの日も、生田神社から北野坂を歩きながら
  歩くことで、独り思い、確かめていたのだろうか。

  デジカメで写真を撮ることは
  もうできないのに、
  ビールが飲みたいと思っていたのに、
  夏のような街中を歩いた。

  ジャズを演奏する『ソネ』や、『グリーン・ドルフィン』の店を過ぎ、
  新幹線の新神戸駅に出た。

  そこから、東に上る坂道がある。
  坂道の入口は道路に街路樹が張り出して
  木陰をつくっていた。


 ▼この道を通るのは、震災以来である。

  震災直後には、鉄道が寸断され
  復旧の進捗によって、日々、通勤のコースが変わった。  

  須磨から三宮まで、なんとか行けるようになって
  その先、JRは東行きがまだ不通だった。
  神戸市バスの何系統であったか、三宮から阪急六甲のほうに行く
  バスが、道路が復旧して走るようになった。

  そのバスが通ったのは、この道である。


 ▼細い道は、六甲山の裾野を登っていく格好になり、
  南に摩耶埠頭など、神戸の港が眼下に見えてくる。

  そうだ、こんな風景を見たことがあった。

  歩きながら、もう20年近くなる
  むかしの記憶を思い出していた。

  『熊内』は「くもち」と読む。
  市バスのバス停に「熊内5丁目」という
  標識を見て、私はようやく引き返し、
  どこかでビールでも飲もうとおもった。


   ★★★  ★★★  ★★★  ★★★  ★★★

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