■「<神戸市バス案内>の頃」

●2014年05月04日 (日)　晴れ

　▼ＪＲ神戸駅の北側に、ロータリータイプのバスターミナルがあったのは
　　いつ頃までだったのだろう。

　　ロータリーの中央は円形の待合室があり、その地下には「市バス」の
　　総合案内所があったような記憶がある。

　　

　　
　　

　▼この「乗り場案内図」は「神戸市バス案内」に収載されているもので、
　　１９９３年(平成５年)版のものである。

　　その２年前にも、そこで「神戸市バス案内」をもらった。

　　
　　　　　　　　　　　「神戸市バス案内」1991.10

　　
　　　　　　　　　　　「神戸市バス案内」1993.6


　▼いまでも、不安や困難はいろいろあるが、当時もいろいろあった。
　　そのたびに、私は悩み鬱々とした。

　　いまではこうして、能天気に暮らしているが
　　当時、私は４０歳代半ばに達していたが、まだ青臭かった。

　　私が鬱々とすると、家の中は暗くなり、家族はピリピリした。
　　「本」に慰めを求めたが、その「本」さえ読めないことがあった。

　　気を紛らすために開いた「本」は、めくったページに書かれた文字が
　　宙に浮き、ちっとも目に入ってくれず、頭の中はぼーっとして、何かほかのことを
　　考えているようだった。


　▼そんなとき、私はバスに乗って、知らない町の、知らない停留所で降りて、
　　知らない人たちが暮らしている、知らない町並みや、路地や公園や市場を歩いた。

　　神戸市には、当時、東灘区の森北町を東端にして、西は西神中央から
　　明石駅まで走る路線があり、約８０系統の路線バスが走っていた。

　　　

　　　


　▼ＪＲ神戸駅は、その中央に位置していた。

　　仕事が休みの日、神戸駅を起点にして、私はバスに乗り、途中下車したり
　　終点まで行ったりして、知らない町を歩いた。

　　知らない風景の中を歩き、慰められるどころか、より淋しくなって
　　家に帰りつくことが多かった。

　　でも、そうやって、４０歳代を何とかやり過ごし、１９９３年「神戸市バス案内」を
　　もらった２年後、私が５０歳になる年の１月に「阪神淡路大震災」があった。


　　　
　　　　　　　　２０１４年版『神戸市営　バス＆地下鉄　路線図・ご利用ガイド』




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