●2014年03月30日(日) 未明 雨
▼雨が降っている。午前3時。
あと7時間ほどすると、ショウが迎えに来る。
淡路行をショウに頼んで、車で行くことにした。
はじめ12時に我が家まで迎えに来てもらい、
高速を降りた志知あたりで、昼食を摂り、そのあと
寺にも寄ってから、行くことにしていた。
しかし従兄弟から電話があって、
「おばんが、いっしょにメシ食うの楽しみにしとるから、
他所で食わんと、家に来てから食んかれ!」
と言う。
「花も、こないだ寺に参ったさかい、買わんと来いよ」
とも言ってきた。
▼毎月1日、叔母は高血圧で身動き不自由で、手の指も曲がった
ままで、ふーふー、しんどい、しんどい、と言いながら
参ってくれているに違いない。
1日に参るのを繰り上げて、先日、叔母は隆泉寺の墓に花を生けて
きたのだろう。
朝早くに起き、干瓢や椎茸や高野や、人参・牛蒡を炊き、卵焼きを作り、
そして、太刀魚をさばいて酢で絞めて、具材を詰めた酢飯の上に、この
銀色に輝く甘酢の太刀魚の身をのせて、箱形の木枠で押して、裏からとって
きた山椒の葉と刻み紅生姜を飾る「淡路の箱寿司」を、餅つきのもろぶたに
ぎっしり一杯になるほど並べて、待っていたのは、もうむかしのことだ。
いまでは、手の自由がきなくなり、食べきれない仕出しの寿司と刺身と
オードブルを仕出し屋からとって待っている。
▼私たちが半分も食べきれなかったその残りは、叔母と従兄弟の二人だけでは
到底、食べることもできないで処分することになる。
それがわかっていて、やめられない。
昼を食べていくら・・、何度言っても、昼を用意する。
今年は従兄弟に、きつく、きつく、重ねてお願いした。
「おばんに言うたが、きかなれ!」
なるべく、早く出かけ、寺の用事も済ませ、家に行こう。
昼を食わずに、叔母も従兄弟も待っているのだから。
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