●2013年12月23日(月) 晴れ きょうも静かに日暮るる
▼獺狐余話(5) 「あと千回の晩飯」を読む �◆，任后�
山田風太郎さんの「あと千回の晩飯」を読んでもろたら、
もう、あとはどうでもいいんで、この『「あと千回の晩飯」を読む』は、
�◆，如▲�シマイにして、もとの、「あと千回の晩飯 (1)」のつぎ
「あと千回の晩飯 (2)」を書くつもりです。
まあ、『獺狐余話』はオレの担当ちゅうか、オレとナラトさんとの
関係の「話」を、オレが、好きなように書いたらいいわけで、
タイトルには、あんまり、こだわらんと行こうと思おとる。
▼それにしても、ナラトさん、遊びすぎちゃうか。
もちろん、「あと千回の晩飯」であっても、食べたモンの
「写真」とって、ミクシイ載せたり、「ごちそうさん」ゆうて、
きちゃない茶碗や小鉢の空になったの載せたりして・・。
そのせいで、せっかくオレが書いた「日記」にも、コメント
もらわれんかったら、オレ、まったくの損な仕事してると
思うわ。
▼きょうかて、ナラトさん、朝早ようベランダに出て、写真撮って、
「ちょっとパソコン、借りるよ！」、なんかゆうて、写真を
アップしとったけど、ホンマ、自分勝手とゆうか、好き勝手
やっとると、思うわ。
▼この「日記」でも、ほんまは
「●2013年12月22日(日) 晴れ 静かに暮るる」
と、オレが書いておったとこへナラトさんがやってきて、
夜中じゅう、付き合わされたんや。
「キミ、キツネくん。いまの『日本の教育』をどう思う。
ちょっと、おかしいんじゃないかね？
学力の向上だの、小学校から英語を教えるだの・・、
教育にとって、もっとも大切なことは、キツネくん、
何だと思う？」
「オレ、親には育てられたけど、教育されたの覚えて
ないわ。メダカの学校はあっても、キツネの学校は
なかったし・・。まあ、兄弟で巣穴のまわりで、よーお
じゃれついてて、あんまり度が過ぎると、おかんに
首筋くわえられて、巣穴もどされたけど・・」
「そっ、そーなんだよ。情愛、情愛こそ教育の根本なんだよ。
学力でもなんでありゃぁせんのだよ。情操教育なんだよ。
感情教育と云ってもいいかも知れん！」
「へえーっ、そんなモンですかねー。感情なんて、別に
教育せんでも、誰でもあるんちゃうんですか？」
「そう、感情は誰にでもある。しかし、悲しみを感じたことの
ない人は悲しみを感じることができるだろうか？ 人から
やさしさを受けたことのない人は、やさしさを知ることが
できるだろうか？」
「でも、他人の悲しみや苦しみは、自分が悲しかったり、苦し
かったりするんじゃないから、想像するしかないんじゃないン？
しょせん、他人の悲しみや苦しみなんか、わからへんのと
ちゃいますか？」
「うーむ、キツネくん、それはむずかしい問題だね。
他人の感情や気持ち、それが分かるか、分からないか、
私もはっきりは言えないし、分かったと云っても、
それが、自分の感じてる悲しみと苦しみと、同じ質の
ものなのか、そんなことは、その人になってみないと
分からないかも知れないね」
「だったら、ナラトさんのゆう『情操教育』『感情教育』ちゅうのは
なんの役に立つんですか？ あんまり、意味あらへんと思いますけど・・」
「確かに、キツネくんの言うことは一理ある。そもそも、熱いとか、
冷たいとか、感覚に関することは、教えることは不可能なことだ、
と『禅』でも言ってるし・・。それは自分で感じるしかないんだよナー」
「だったら、なおさら『教育』なんて、成り立ちようがあらへんのと
ちゃいますか？」
「そうだ、そこだよ、キツネくん。キミはボクと再会したとき、
『うわーっ、久しぶりやナー。懐かしいナー、ナラトさん！！』と
言った。ボクも同じように、
『うわーっ、久しぶりやナー。懐かしいナー、キツネくん！！』と
言った。
二人とも「懐かしい」と思い、ともに「うれしかった」。
キツネくん、これ、これが『教育』なんだよ。共感すること、
そのことで、『言葉がわかり合えるようになること』、これが
『教育』なんだよねー」
▼そうゆうて、ナラトさんは納得してたみたいですが、
オレには、ほんま、キツネにつままれたような「話」やった。
そのあと、オレにも一緒に聴こうゆうて、
「すぎもとまさと 吉幾三 かあさんへ」(ナラトさんは、この歌を
日本版・エセーニン「母への手紙」や、ゆうてましたが・・)
を聞いたり、
・
http://www.youtube.com/watch?v=JqF3UZgr-5w
字幕つきの『鉄砲光三郎「河内十人斬り・序の巻」』
・
http://www.youtube.com/watch?v=OXN1nEcn73A
を聞いたり、
ナラトさんが子どものころ好きだったという浪曲の広沢虎造
・
http://www.youtube.com/watch?v=V3UZqaZyGFc
を聞いたり、しとった。
▼そしたら、いつの間にか、夜があけてもうて、
ナラトさんはベランダで写真撮って、オレは急いで東山の
てっぺんまで駆けていき、ひと吠えして、そのあとは、
朝ご飯を、「ごちそうさん」観ながら食べて、そのまま
コタツで寝て、目が覚めたら、きょうの午後２時半やった、
とゆうことです。
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