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2006年08月04日01:02

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●ニセ管理人日記(06)/■ひみつの夜 (1)

■ひみつの夜 (1)

 ●もし、もし
  きつねくまぞうです。

  こんばんわ。
  まだ、起きていますか。


  こないだの話の
  つづきします。

  オレが「ひみつの夜」とゆう
  童話を書いた話です。

  話は、トラとオオカミの話です。
  オレの知ってるマコトの家の話です。


  まぁ、読んでみてやってください。




 ●「ひみつの夜」


  マコトのお父さんは、お酒が大すきです。
  毎日、会社のかえりに お酒をのんで
  よっぱらって家にかえってきます。

  すると お母さんは、
  「やあねえ、またトラになって かえってきたわ」
  といって、顔をしかめます。

  どういうわけか、マコトには よくわかりませんが
  よっぱらいのことを 世間では<トラ>というのだ
  そうです。

  たぶん、よっぱらって あばれるからかも
  しれません。


  もっとも、マコトのお父さんは、よっぱらっても
  トラのように 大あばれするわけでは
  ありません。

  ただ、ふだんより少し元気になって、
  まっかな顔で歌をうたったり、よくおしゃべりを
  するくらいです。


  そんなときのお父さんの目は 生き生きとかがやいて、
  マコトはきらいではありません。


  けれどもお母さんは、お父さんがよっぱらって
  かえってくると、きまって いやーな顔をします。

  お母さんは よっぱらいが大きらいなのです。
  というより、よっぱらおうが よっぱらうまいが
  とにかく お酒をのむ人がきらい といったほうが
  いいかもしれません。



  「おねがいですから、もう お酒をのむのは
   やめてください」

  お父さんが よっぱらってかえってくると、
  つぎの朝、お母さんは きまって そういいます。

  「お酒なんて どこがおいしいんですか。
   あんなものをのんで よっぱらうなんて、
   サイテイですよ」

  しゃべっているうちに、お母さんのまゆが しだいに
  つりあがっていくのが、マコトには よーく見えます。

  そんなとき、お父さんは なにも言わずに、
  うなだれながら お母さんの言うことを聞いているだけ
  です。

  だいたい お父さんは、お酒をのんでいないときは、
  ひどくおとなしくて、いるかいないか わからない
  ぐらいなのです。

  口数もすくなくて、マコトにも あまり話しかけません。
  ただ だまって わらいかけるだけです。



      フォト


  
  うなだれたお父さんの頭が、だんだん さがっていって、
  テーブルにつきそうになるころ、やっと お母さんの
  お説教がおわります。

  そうすると お父さんは、

  「わかった。お酒をのむのは もうやめるよ」

  と、ぼそりというのです。


  やくそくどおり、つぎの日から 三日ばかりは、
  お父さんはお酒をのまずに かえってきて、
  お母さんをよろこばせます。

  四日目になると、お父さんは、なんだか そわそわと
  おちつかなくなります。

  そして五日目。
  夜、マコトがふとんにはいって、お母さんといっしょに
  童話の本を読むころになると、おもての通りのほうから
  陽気な、調子っぱずれの うた声が聞こえてくるのです。


  ♪はーるが きーたあ
   はーるが きーたあ
   どこにー きたーあ

   ・・・

  もちろん、よっぱらったお父さんの声です。


  「あーあ、またトラになっちゃったわ。
   だめな人ねえ」

  お母さんの口から がっかりしたような ため息がもれ、
  まゆが だんだん つりあがっていきます。


  マコトのお父さんは、そんなふうに、とてもお酒のすきな
  お父さんだったのです。

  が、やがて、とうとう、お酒をやめなければならないときが
  やってきました。



  それは、ある金曜日の夜のことです。







 ●そう、それは、ある金曜日の夜におこったのです。
  しかし、こんばんは ここまでとゆうことで
  つづきは また書くわ。



  
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