●2012年11月18日(日) 晴れ
▼東京などでは「木枯らし一号」が吹いたようだが、
ここ神戸・須磨のあたりは、風もなく、朝に少し降った雨が
止み、「小春日和」であった。
昼近く、出勤する妻といっしょに出かけた。
昨日、コタツをつけようと思ったら、つかない。
ヒーターが球切れしたようで、買い替えが必要になり出かけた。
リファーレ横尾の装飾は、深い赤と緑のポインセチア色になっていた。
▼「小春日和」のことを「インディアン・サマー」ということを知ったのは、
ゴールズワージーの同名の小説を英文で読まされたからだ。
ゴールズワージーには『林檎の木』という小説があって、こちらは若き日の恋を
回想する話で、『小春日和』は年老いて恋する話である。
当時、『林檎の木』の訳本はあったが、まだ『小春日和』の訳本はなかった。
もし、あったとしても、文庫本のように一般に手に入るものではなかったのだろう。
教官は、それでテキストに選んだのだと思う。
▼どちらの小説も、ぼんやりとしか、そのストーリーを思い出せないが、
それでも懐かしい匂いのように、その頃の記憶や心情が甦ってくる気がする。
そして今ごろになって、いずれも「人生の老い」をテーマにしていることに
あらためて気づく。
人生を青春・朱夏・白秋・玄冬と譬えるが、「小春日和」とは
玄冬の穏やかで暖かい、ある一日のことでもある。
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