●3月13日(火) 晴れ
▼きのう出掛けに、
「あんた、手袋は? 忘れてない?」と聞かれたが、
「大丈夫。要らない」と答えた。
玄関を出て、階段を4、5段歩んで
すぐ、しまったと思った。
一旦は木綿にしたが、1週間前から、
またラクダのパッチにもどした。
だから、それで大丈夫と思ったが、
手がかじかむくらい冷えている。
午後からは、もっと寒くなり、
山の方には雪が降り始めた。
▼きょうも冷える。
忘れないように手袋をした。
・・・・
そんな昨晩のこと。
床に就いて、布団から出ている首と
肩のあいだに、わずかな隙間ができて、
それがちょっと寒いなーと思いつつ寝ていた。
そしたら、首から肩にかかっている部分の布団の端を
軽く、トントンと叩いて、隙間をふさいでくれる手が
あった。
まだ起きている妻だろうと思って寝ていた。
うとうとしていたら、鼻歌みたいな、独り言みたいな声が
耳元でする。
何を言っているのか、聞き取ろうとするが
よくわからない。
「数独」をやりながら、となりの部屋で
妻が言っているようにも聞こえる。
私は内心、うるさいナーと思う。
声には出さず、寝返りを打って、
眠ろうとするが、また、首のまわりに
隙間ができて、寒いので、じっとしている。
自分の手を伸ばして、直せばいいのだが、
無精な私は、それをしない。
すると、また、すぐそばで
私の布団の肩口をトン、トンと叩いて
隙間を直してくれる手がある。
眠っている私は、当然、目をつぶっているのであるが、
ぼんやりと、その顔が見える。
「兄さん、私のこともう忘れてしまっているでしょう」と、
悪戯っぽく、笑って妹が立っていて、
そーっと次の部屋に去ってしまった。
▼今朝、妻にその話をしたら、
「へぇ、そんな夢みたの? わたしが寝るとき、
布団なおしてあげたけど・・・」
と、笑った。
まあ、夢でもなければ、確かに
もう妹を思い出したりすることはめったにない。
この寒さで、そんな夢をみたのだろうが、
妹のしそうな悪戯だった。
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