■「貧乏についての思い出」
●以下に、再録する文章は、私がマイミクの「あいどん」さんの
「ＢＢＳ」に、きょう投稿したもののコピーである。
「あいどん」さんは、「ドラマ･ファン」というご自身の
ホームページを運営されており、山田太一さんのことやドラマ、
テレビ・映画のことを書かれている。
それは、すばらしいホームページで、私はほかの人にも
「あいどん」さんの「ドラマ・ファン」を訪問するように
薦めている。
●山田太一さんは、私の大好きな「脚本家」であると同時に
私の人生にいろいろの示唆を与えてくれた人である。
私は映画やドラマの仕事はさっぱりわからないが、山田太一さんの
仕事には「人を感化する」ということがあるように思う。
山田太一さんが、「あること」を描いたり、「むかしのこと」を
書いたりしているのを、見たり読んだりしたときに、私が思うのは
「どうしてこの人はここで立ち止まり、
そのようなこと目が行ったり、
そんなむかしのことを思い出したりするのだろう」
と、いうことだった。
●「あいどん」さんは、めったにミクシイに登場しない。
自分のホームページで自分の思いを語っている。
どことなく「山田太一」さんを思わせるところがある。
実際にも、「あいどん」さんは、「山田太一」さんと
親交があるらしい。
そのような「あいどん」さんの「ＢＢＳ」に書き込んだのが
次の文章である。
前後の経緯は、リンクを参照してほしい。
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●投稿
「貧乏についての思い出」 投稿者：narato
投稿日： 7月16日(日)
18時42分3秒
「あいどん」さんが、ミクシイのほうに、
「あなたの貧乏を語ってみませんか」と、
書き込みをされていました。
「あいどん」さんに、「ドラマ・ファン」の更新など
ミクシイのほうにも知らせてください、と
そうお願いして、願いどおりに「あいどん」さんが
ミクシイに「自分の貧乏物語を書いてください」、と
お誘いがあったのだから、何か書こうか、と思ったが、
ここに書くのに私よりも、もっとふさわしい人がいる
だろうと思ったりして、遠慮していました。
「タバスコ」さんが、ミクシイに、ライブドアのブログへの
書き込みを紹介されてたが、しかし、このＢＢＳのほう、
きょう来てみても、あれから誰も書いておられないようなので
少し淋しく思って、「責任をとる」つもりでわたしの
「貧乏についての思い出」を書いてみようという気に
なりました。
ちょっと前置きが、長かったなー。
で、「私の貧乏物語」ということですが、
世間的に見れば、自分が幼かったころ、小･中･高と
学校に通っていたころ、私の家庭は相対的に「ビンボー」だったと
思う。
昭和２０年生まれだから、小学校にあがるまでは
まだ傷痍軍人などが街角に立っており、貧乏なのは
私の家だけではなかったと思う。
でも、父が、私が四歳のころ、抑留されていたシベリアから
復員してきて、母の実家の淡路島の田舎で、仕事もなかったので
我が家は、村の役場に勤める母の収入だけで暮らしていました。
ときおり、実家の祖母が我が家にやってきて、米びつを見て
お米がなくなっているので、それを補充してくれたりしていました。
両親は生計を立てるために、私と妹を淡路の実家にあずけ、
二人して東京に出ました。
父の家は、むかし、八王子で機織工場をやっていたので、
それでメリヤス関係の仕事を
東京では、やっていたようです。
母は、当時、パチンコ屋の景品に「ナイロンの靴下」がありましたが、
その「ナイロンの靴下」をパチンコ屋に卸す行商をやりました。
東京で暮らしがなんとかなる、という見通しがついて
私と妹は六畳一間の東京のアパートに呼ばれました。
また、父は四、五歳のとき、相次いで両親を亡くし、それで
父の父、つまり私の祖父になる人の弟（父からすれば叔父さん）が
父の「後見人」でした。
それで、東京の六畳のアパートには、両親と私たち兄妹、それに
父の叔父さん夫婦がいっしょに暮らすことになりました。
六畳に６人が寝起きし、生計をともにしました。
で、東京でも暮らしがたたず、こんどは
父と母は、また、私と妹を淡路にあずけ、叔父・叔母は八王子の親戚に
頼み、そして、母方の遠い親戚のいる宮崎で夫婦で飲み屋を
はじめました。
宮崎の飲み屋が、まあ、なんとかなるころに、私と妹は淡路から
宮崎に来て、そこで私は高校まで暮らしました。
こんなことを書き出すと、私の貧乏暮らしの半生を
書かねばならず、この書き込みが、いつ果てるとも
わかりません。
ミクシイの日記では、そんな私の「貧乏物語」を書いています。
あっち、こっちに「思い出話」として書いています。
よかったら、読んでみてください。
・
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=1040600
大学を卒業して、その年に私は結婚しました。
西宮の「第二・カナリヤ荘」という四畳半一間のアパートで
結婚生活を開始しました。
「ここで、一生くらしていける」と私は思いました。
そのあと、子供が三人生まれました。
その子供たちは、今ではみんな三十歳を超える大人になりました。
結婚して３７年、妻と私は六十一歳になりました。
いまは、夫婦二人で暮らしています。
結婚したときの四畳半より広い、
３ＬＤＫに住んでおり、お金持ちではありませんが
決して、むかしほどの「ビンボー」ではありません。
「四畳半で一生暮らす」という初心を捨てたわけではなく、
結婚してからも、ずーと貧乏は続いたように思います。
それでも私は、人様に「私は貧乏をした」と言えるくらいの「貧乏」を
したかというと、自分では「貧乏」をしたとは思っていないのです。
世の中には、私などより本当に貧乏な人がいます。
そして、豊かになった、いまもいると思います。
ですから、タイトルを「貧乏の思い出」とせずに、
「貧乏についての思い出」とした次第です。
■参照
・「
あいどんさん」
・「
下北サンデーズと貧乏」
・「
ドラマ・ファン」
・「
ドラマ・ファンＢＢＳ」
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