オーケストラ≪エクセルシス≫の第2回演奏会に行ってきた。
今日のプログラムは、ノスコフスキとカルウォヴィチという、ポーランドの作曲家の作品が並ぶ。
場所は、渋谷にある大和田さくらホールで、ここに行くのも多分初めてだ。
【プログラム】
・ジグムント・ノスコフスキ:
演奏会用序曲「モルスキェ・オコ」
・ミエチスワフ・カルウォヴィチ;
ヴァイオリン協奏曲 イ長調
交響曲ホ短調「復活」
(指揮:大浦智弘、ヴァイオリン独奏:小山啓久)
カルウォヴィチの作品が生で聴ける機会はそうあるものではない。
だから、この演奏会には是非行きたいと思っていた。
しかし、実はカルウォヴィチを知ったのは割と最近である。CDで「復活交響曲」や「ヴァイオリン協奏曲」を聴いて、なかなかいいぞ、と気に入ってしまった。まだまだ未知の作品も多いが、好きな作曲家の一人になっている。
そんな訳で、カルウォヴィチを聴きに行った訳で、ノスコフスキは「ついで」のつもりだった。ノスコフスキは交響曲第2番など、ごくわずかの曲しか知らない。今回の演奏曲目である「モルスキェ・オコ」も未知の曲であった。
「モルスキェ・オコ」はポーランドのタトラ山脈にある湖の名前だという。幻想的な雰囲気を低弦が奏でて始まり、木管が哀愁にみちたメロディーを奏で、「美しいの湖の風景の描写の曲かな」と思っていると、次第に盛り上がって激しく鳴り響く。なんだか、私の好みそうな展開なんですけど...。初めて聴いたが、これは良い曲だ。素晴らしい! 新たに「好きな曲」が増えただけでもうれしい。
さて、次は目当てのカルウォヴィチだ。
ソリストの小山さんが登場し、ヴァイオリン協奏曲から。
これはCDで何度か聴いているが、期待を裏切らない演奏で、楽しませてくれた。 特に第2楽章の夢見心地なロマンチックな抒情性にうっとりさせられた。
休憩のあとは、本日のメインである「復活」だ。
「復活」という標題からいろいろな意味が取れるだろうが、やはり当時のポーランドの情勢を考えると、「ポーランド国の復活」を願う曲ということなのだろう。苦難→祖国への思い→闘争→復活、と見事に描かれている曲だ。
絶望の底から希望へ。先の大震災からの復興を願う気持ちも重なってしまった。
アンコールは全く初めて聴く曲だったが、聴いているうちになんだか引き込まれてしまい、独特のリズムと旋律に乗せられて、「何? この素敵な曲は」とある意味衝撃だった。終演後に、キラールの「オラヴァ」という曲だと知った。幸いCD入手が容易らしいので、近いうちCDで再度聴いてみたい。
ノスコフスキとカルウォヴィチは、没年が同じ1909年ということに気付いた。年齢は30歳カルウォヴィチが若いが、山での事故で若くして亡くなってしまったのである。山と自然を愛したカルウォヴィチが長生きしていたら、どんな作品を作っただろう。
なお、オーケストラ「エクセルシス」は今日はまだ2回目の演奏会であるが、第1回を聴いた時から、設立間もないアマオケにしてはレベルは高いと感じていた。
今回も良かったと素直に思う。
素晴らしい演奏に感謝!
ログインしてコメントを確認・投稿する