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2006年06月28日16:42

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●身辺雑記(87)/■「こちら、執事です」

■「こちら、執事です」

 ●きょうも、昼ごろに、のこのこ起き出してきてミクシイのページを
  開いたりして遊んでいる。

  いま、目下の私の仕事は「捨てること」である。

  あの少年が、家を焼き払うことで、父からも、家族からも
  あるいは学校からも解放されて、「家の別れ」や「すべての別れ」を
  咄嗟(とっさ)に思いついた心情を、私は理解できないことはない。


  私だって、宮崎から神戸に出てくるときは、それは逃げ出すように
  出てきたのだった。大学に進学したのは、大学に行きたいよりも
  家を出たかったからだ。
  それは、「家の別れ」だった。母と妹を捨てて、父からの逃亡だった。



 ●そして、その後、大学から生協に飛び込むとき、それもひとつの
  別れだった。それは「自分との別れ」、「生きなおす」ための
  「すべての別れ」だった。


  「本の別れ」なんか、何の苦もなかった。服や食器やいろいろの道具、
  「家財の別れ」も平気だった。所有物の一切合切を捨てるか、
  人にあげた。


  あのときは本当に、焼き尽くされた原っぱに立って、「裸一貫」、
  人生をやり直すような気概だった。


  「本は買うまい」「自分の頭で考えろ」、そう思った。

  それはまるで、「公理」からはじめる「幾何学」のように、
  私は、「自分」を中心点に据えて、「思考と行為」の線分を引いて
  いくような作業だった。


  それが、いつの間にか「本」を買い、「本」が増えたのだ。



 ●だから今も、いっそ、「四畳半」か何かのアパートを借りて、
  この身ひとつでそこに移り住んだら、どんなにか楽だろうかと
  私の気持ちは思ったりする。

  「本の別れ」だけでも、私は今、すでに、うんうん言っている。
  いっそ何も考えず、一気に捨てる・・。

  やけの気分も起きてくる。


  で一方では、現実には、こうやって遊んで気楽にやっている。
  二三日前から、「買った本」と「古い本」の(名前)の
  二本立てでWEB上に記録したら、それで「本のわかれ」は
  できるのではないか、と考えたりしている。



  ※ 参照

  ◇「本」の整理法
   ・Web Book「買った本
   ・トピック<古い「本」たち、「本の別れ」と「本の顔」
   ・フォトアルパム「古い本の顔
   ・データベース「古い本の名前





 ●妻からは、このような、昼夜逆転したような「私の生活」を見て、


  「もうこうなったら、わたしは徹底的にアンタをいじめてやるから。
   
   わたしがナンボ心配して注意しても、言うこと聞かヘン。
   そんなにパソコンがいいなら、パソコンと結婚したらどう?

   もう、アンタのことなんか知らんわ。勝手にやってれば・・。
   わたしも勝手にやるからサ!

   ああ、いいのよ、わたしのことなんか気にしなくて。
   もともと、気にもしていないンでしょう?」


  と、まで言われている。



 ●私はいい「身分」なのである。

  ちゃんと妻の言うとおり、自分の健康に気をつけ、毎日
  規則正しく、礼儀正しい生活をすれば、それですべて十分なのである。

  それに何の不足があるのか。

  何もない、そうではないか。



    ・・・・・



 ●もう数年も前から、「私のものはあなたのもの」「あなたのものは
  あなたのもの」と、言ってある。お金も何もすべて妻のものである。


  私は「居候」のように自分のことを思っている。私の名義になっている
  預金の口座があるが、これだって、すべて妻のものである。

  そのくらいの資格は、妻にはあるのだ。

  それは、私が妻に頭が上がらないとか、妻が怖いとか、妻に弱みが
  あるということでは決してない。


  もし、私が何かを稼ぎ出しているとすれば、それはたしかに
  私の労働によるものかも知れないが、その私の労働はすべて
  妻のおかげであって、私の存在や、私の労働はすべて妻の支えが
  あったからこそ、成り立ったものだ。


  そういう意味で、私から紡ぎ出されたもののすべての所有権は
  妻にある。


  一時、暫定的に私が預かり管理しているものがあるが、それは
  私が「執事」として、ご主人にかわって預かり管理しているに
  すぎない。



 ●このことは、はっきりしていて、妻と私の間に聊(いささ)かの
  齟齬(そご)もない。完全なる「了解事項」である。


  なのに、その「執事」が執事たる分限を忘れ、遊び呆けているので
  ある。

  それで、妻から叱責を受けいてるのであって、非はすべて私に
  ある。



  で、私といえば、「つかこうへい」さんのように「言い訳ばかり
  上手になって」、のらりくらり。


  暖簾(のれん)に腕押し、糠(ぬか)に釘(くぎ)。
  柳に風の馬耳東風。
  豆腐にかすがい、蛙(かわず)の面(つら)にションベン。


  私自身は、そんなつもりはないのだけれど、最近の私はそのようで
  あるらしい。

  「アンタの言うこと、私は信じとらんからね。
   信じとったら、ウソなら腹が立つ。
   もう、アンタのことナンも信じとらん」

  そう言われている。


 ●もう、手遅れではあるが、私は提案する。


  「なぁ、旅行、行こうか、旅行!!
   もう、しばらく行ってないじゃないか」

  「えぇ、旅行? この間、九州行ったじゃない!
   北陸のカニツアー、あれ行ったのいつだった。
   高専の忘年会も淡路でやったじゃないの」


  「高専の忘年会」というのは、前にも書いたことがあるが、
  次男の卒業した学校の仲良しグループの、その親と子供たちが
  年一回、泊りがけで開催する忘年会である。次男たちが高専を
  卒業してもう10年になるが、いまだに続いている。


  だから、小旅行的なものを(法事なんかも入れれば)、勘定すると
  年に何回かは行っているのだ。



 ●私は、もう一押しする。

  「いつ死ぬかわからんし、元気なうちに旅行して
   お金は有効に使わないと・・!」


  「なに言ってんのよ。お金は全部、私のものでしょうが!!」

  「うん。そう、そう。
   それで、萩・津和野・秋吉台・宮島・錦帯橋ってコース、
   どうかナー」

  「一泊で、ずいぶん欲張ったコースね」

  「そしたら、これは。厳島神社・錦帯橋・秋吉台・青海島・萩・
   津和野・瑠璃光寺。あれ、こっちのほうがもっとハードかな。
   新神戸が7:30〜9:00出発、帰りが翌日20:30〜22:30。
   2名様1室、おひとり27,800円。安いやんか!」



 ●これが、昨夜の会話であった。

  そして、いましがた妻から電話がかかってきた。


  「もしもし、わたし。あのねー、7月18日−19日と言ってたけど
   19日は休みの人がいてダメ。17日−18日なら行けるわ」

  
  「は〜い、17日−18日でございますね。少々お待ちください。
   スケジュール表を確認してみます。はい、そのコースは
   17日−18日もやっております。お値段の方は同じです」


  「だったら、それね!」

  「は〜い、わかりました。それでは執事めが、只今より手配いたし
   ます。毎度、ありがとうございます」


  「じゃぁ、頼んだよ。よろしくね!」

  「は〜い、万事よろしく手配させていただきま〜す」



 ●さぁ、さぁ、これからリファーレ横尾の「JTB」に行って、手配、
  手配。ミクシイなんかで、遊んでいる場合じゃないんだよねー。



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