●10月18日(月) 晴れ
▼「あんた何時やと思うとんの?、もう12分やで!」
「ああ、分かっとる、すぐ行く」
朝の連続ドラマの放映時間帯が8時になってから、
我が家の出勤前の会話はいつも、こんな具合だ。
前作『ゲゲゲの女房』のあと、いまは『てっぱん』をやっている。
子供の頃の「貸本マンガ」や雑誌『ガロ』、水木しげる『ねぼけ人生』の
ことなど思い出して、前作は懐かしい感じで、時計がわりのTVを
いつの間にか楽しみにするようになった。
もし、そのあとの作品が月並みであれば、TVは時刻表示の道具に
もどるはずだったが、今回の『てっぱん』も面白い。
▼市営の団地を速足に通り抜ける。
以前は、水筒をぶらさげて
のんびりゆったりと、小学校一年生のように
駅に向かって歩いてた。
「速足で歩く方が健康にもいいそうだ・・・」と、
自分に言ってみる。
花壇に、青紫の朝顔が咲いている。
階段もトコトコトコと足早に下りる。
朝の1分2分の違いは大きい。
それでも走らず、いつもの電車に乗る。
▼乗ると、ドア越しに下りのホームと電車を待つ人が見える。
そして、左から下りの電車が入ってきて、こちらの電車が
出発し動き出す。
向こうのホームの人や時刻表示板が、入って来た電車のドアや
窓枠で、フィルムのコマ送りのようにチカ、チカ、チカと
ちらついて見えながら遠ざかる。
その風景を見ていると、一週間が始まるようで、
どんどん終わっていくような感じになる。
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