■あるホームページを読んで
●胃は、いまもときどき痛む。
きのう、前の会社の総務部に電話をして、離職票と健康保険資格
喪失証明の発行がどうなっているか、尋ねた。
退職してから、もう一ヶ月になるがまだ届かない。
「すみません。離職票の発行手続きは社会労務士さんに
お願いしているので・・・、もう少し待ってください。
健康保険の資格喪失証明はできています。これだけでも、
送りましょうか・・・」
小さな会社だから、「総務部」で手続きできる人がいないのだ。
「社会労務士」さんに外注しているのか。私は、はじめて
そんなことに気づく。
資格喪失証明だけでも早く送ってくれるように頼んで電話を
きった。
それが届けば、北須磨支所に行って、国民健康保険への加入手続き
をして、保険証を発行してもらい、それから病院へ行くことになる。
支所に電話で問い合わせたら、
「ほんとうは、加入手続きをしたあと自宅に保険証を郵送
ということになるのですが、もし、どうしても胃が痛い
とのことで、すぐに発行してほしいなら、その旨申し出て
もらえば、その場で発行できると思います」
とのことだった。
電話の対応は親切だったが、ここまで聞かねば、役所の対応
そのものは「役所の都合優先」で不親切。利用者の無保険状態が
一ヶ月以上続いても、平気である。
●妻には、このことを小出しにしながら情報開示し、いまでは
まぁ、理解してもらっている。それで、私が「スイカが胃にいい」
と言ったので、ほぼ毎日、スイカを買ってきてくれるので
私はそれを食べている。
スイカはほんとうにウマイ。
●「ややこしい話」の件は、これも一応、きのう片付いた。
私は、それで「銭金のはなし」の続きを、
「お金というのは不思議なものである。せっぱ詰まると
カネのありがたみより、その恨みの方が増したりする。
幾ばくかでも用立てるカネがあり、暮らしが何とかなって
いくというのは、ありがたいことである」
と書こうとしていた。
そして、片づけをしながら、
・三浦展「<家族>と<幸福>の戦後史」講談社現代新書1482
・若林幹夫ほか「<郊外>と現代社会」青弓社ライブラリー8
・ジャック=ラーキン「アメリカがまだ貧しかったころ」青土社
を、パラパラ読みして、
・色川大吉「昭和史世相篇」小学館ライブラリー
・鹿野政直「近代日本思想案内」岩波文庫別冊14
まで、引っ張りだして、人々のカネや欲望や幸福や家や家族や、
などなどについての思いや、また、それらの「思い」についての、
考え、思考、思想などのことも考えたりした。
●「経済史」という学問がある。生産・分配・流通・消費・生活などを
視野に入れ、それらがどのような要因で、どのように変化してきたか、
変化に共通の要因はあるのか、歴史的・地域的要因はどのように
変化に影響を与えるのか、を考える学問である。
それに対し、「経済学説史」という学問がある。上記の「経済史」の
中で、実際に暮らした人間が、「経済」について何を考え、
何を問題とし、どんな考えに至ったか、を検証する学問である。
最近では、「経済」に限定せず、視野をもう少し広げて、
「社会思想史」というような捉えられ方もしている。
●大学生になった最初の年、「驍将寮」という下宿に一年上の
「横井さん」という先輩がいた。京都の出身で、「驍将寮」には
別の部屋に、神戸で働いているお姉さんも住んでいて、色白で
痩せ型、バイオリンを弾き、寮ではほかの人との付き合いが
あまりなく、読書家だった。
私は、中学生のころ音楽の時間に使用した、当時「スペリオ
パイプ」と呼んでいた、たて笛をもってきていて、それで
「太陽がいっぱい」のテーマを吹いたりした。それを聞いて
横井さんが、私を部屋に呼んだ。
それから、私は、何回か自分の方から横井さんの部屋を訪ね
横井さんと親しく話すようになった。
履修科目の話か何かで、「経済学説史」の話になった。
私は、「学説」を調査し記述することは、とても陳腐な学問の
ように思っていた。
ところが、「学説」がなぜ生まれるか、その背景や、その「学説」への
賛否や、またその批判・継承とはどのようなことを表しているのか、
そのことについて、横井さんは説明してくれた。
●あぁ、なんと話は前に遡ってしまうのか。
とにかく、そんなことまで思い出してしまったのだ。
そして、横井さんの机にあった分厚い「経済学説史」の「本」を
インターネットで検索しはじめた。
名前を見ればわかるだろうが、著者名が思い出せない。
横井さんの部屋で、その「本」を私は手にとり、何ページかを
拾い読みして、横井さんの説明の真なることを確信した。
そのくらい、その「本」は説得的な文章だった。
そのようなことは覚えているのに、著者名は覚えていない。
しかも、私は「経済学説史」を履修しなかった。カリキュラムが
他の科目とダブったのだろうか。
●著者は「
内田義彦」だったような気もするが、確かでない。
そして、いろいろ検索していて「ある人のホームページ」が
ひっかかってきた。
私より、七歳年上の人で、理系の人である。
しかし、何かこの人に、私は別の自分を見るような感じを抱き
そのホームページのあちこちを読んだ。
必ずしも考え方が同じというわけではないのに、「別の自分」を
感じ、同時に、この人と自分とのちがいもこのホームページから
感じる。
でも、たしかに、こんな時代が、私より七歳上の人にあったのが
わかる。
・
マンガで仕上げた自分史
・
C’est la vie
・
旅スケッチと読書ノート
■案内
・
日記/「Home」案内
ログインしてコメントを確認・投稿する