●8月16日(日) 快晴
日曜日の朝、TVの俳句番組で
蛸壺や はかなき夢を 夏の月
という芭蕉の句を紹介していた。
タコつぼの中でタコはどんな夢をまどろむのだろう。
水底のタコと天上の月、夏の夜をうたったこの句は、同じ芭蕉の
荒海や 佐渡に横たふ 天の河
とともに、夏の夜空をうたったスケールの大きな句だ。
一方は暗い荒海の波音が聞こえ、一方、蛸壷の句は、静かな海面に月が光る。
●妻の出勤にあわせ、いっしょに外に出る。
夏の空に秋雲が浮かぶ快晴の正午近く。
この間から気になっているサツキの植え込みに
一本ぽつんと咲いた百合の花。
ほかにも、通り道に百合の花が一本、二本
咲いている。
背が高いのですぐわかる。
白くて目立つし、一本、百合だけが種類がちがう。
そのことを話すと、妻もそれに気づいていた。
誰が植えたでもない百合の花。
ソロモンの栄華と対比された聖書の「野の百合」も、
夏の日に、こんなように咲いていたのであろうか。
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