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2009年07月31日23:12

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■雷鳴と雨の中、鳴く

●7月31日(金)  晴れ

 きのう、帰りどこにも寄らなかった。
 きのう、といっても三十一日のこと。

 妙法寺駅に着いたのが夕方の六時二、三分前。
 椿谷公園あたりに来ると、セミが鳴いているのが聞こえる。
 クマゼミが朝と同じように大挙して鳴いているのだ。

 坂を上り家に近づくとセミの声はもっと大きくなる。


 アブラゼミやツクツクホウシやヒグラシでなく、
 クマゼミも、夕方に、朝方と同じように盛んに鳴くことはある。
 淡路の田舎で過ごした子供のころに経験があるし、
 ムスメの住む団地あたりでは、セミの来る木々がいっぱいあって
 それでクマゼミが、夕方にいっせいに鳴き出し、少し陽の落ちかけたその頃に
 ショウやアツシを連れてセミ捕りに行った。

 
 でも、きょうのこのクマゼミの鳴き方は半端じゃない。
 大挙して、必死に、一斉に鳴いている。
 夕方にふさわしくなかった。



●今朝、八月一日のこと。

 寝ているとセミが鳴き出した。
 朝のひんやりした風が開け放した窓から入ってきて
 少し目覚めて、ああ六時か、と思いながら、セミの遠くで鳴く声を
 聞きながら、そのまま寝入った。

 どれくらい寝たのか、ストンと眠ってしまった。
 突然、雷鳴が轟き、激しい雨音で眼が覚めた。
 吹き降りが部屋に入らぬよう、身を起して硝子戸を閉めに立ちあがった。

 居間の窓も閉めようとベランダに出ると
 また雷が鳴り、雨脚が見えるほどの雨が降っている。

 傘をさして中公園を駈け抜けていく中学生が見える。

 横尾山には灰色雲と黒雲がかかり、雲はずんずん東に流れていて
 高取山も雨雲で曇っており、もうこのあたりから雨は向うの方まで
 降り始めているのがわかる。

 雷鳴はまた轟き、雨はやや勢いを落としたが
 降っている。


 おどろくのは、雷が鳴り雨が降るなか
 クマゼミが鳴きやまないことだ。
 がむしゃらに鳴く。やけくそに鳴く。
 雷や雨が祝福しているかのように、前にもまして
 わめき散らすように鳴いている。


 
 雨は小降りになり、いまはやんでいる。

 曇り空のなか、八時十分、クマゼミはまだ鳴きやまない。

 八時二十二分、大粒の雨が急に降り出した。
 クマゼミはとうとう鳴きやんだ。






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