ついに、やっと、MIHOミュージアムに行ってきました。開館20周年記念特別展が開かれているということで、休みを取って昨日行って来ました。遠かったです…片道3時間。
石山駅からミホミュージアム行きのバスに乗ったのですが、西洋人も乗っているし、中国語も聞こえます。みんな終点まで乗ってました。
そうしてたどり着いたら、インフォメーション棟から美術館までさらに歩いて数分かかる…。電動自動車が往復しているそうです。雨が降っていたので乗ることにしました。ちょうど到着していたのでちょっとあわてて乗り場に向かって車に近づこうとしたら…小さい段差があって転んでしまいました。
通常なら正面入り口前に到着するそうですが、そこからさらに階段があるのが見えました。雨が降っているので地下の出入り口まで行きます、とのこと。そうして車から降りたら、足が結構痛くてちょっと引きずり気味…。それを見た係りの人に声を掛けられました。そして薬箱を持ってきてくれました。湿布がなかったので冷却シートをもらって、打ったところに貼りました。
さて、パンフレットで見学ルートを確認しようとすると、「わかりますか?」とさらに声を掛けられ、順路を教えてもらいました。電動車が到着したのは南館の地下で、地下の展示室は私の好物が並んでいるようです。それからエレベーターで上に上がり、北館へ行くのが順当なルートらしい。
ということで、まずは端から。中国美術です。いきなり美しい北魏仏がお出迎え。山東省博物館の収蔵品ですが、5年ごとにここにやって来るそうです。
中へ進みますと、青銅器が並んでいます。中原のものばかりでなく、揚子江流域のものも多く、中原のものとは造形が違います。トルコ石や金象眼を施したものが多く、あまり見ない装飾です。
また、遊牧民の影響を受けたと思われる、動物闘争文の飾り板。
ソグド人のものと思われる墓から出た石床屏風は見事でした。石棺を安置するために造られた床の周囲に大理石で作られた屏風を立てたもので、細やかな浮彫で様々な場面が彫り出されています。それを一つずつ解説した紙が置いてあったので、見ながら確認していきました。天幕の中の人物、荷物を積んだラクダ、西域の楽器を奏でる楽団と胡旋舞の踊り手。折り襟やペルシア風の胡服を着た人物。確かにこれは漢人のものではありません。
ササン朝の金属器もあります。帝王獅子狩文皿。水瓶がいくつか。ササン朝時代によくあるタイプの水瓶です。
唐代に西域の影響を受けた金属器もありました。八曲長杯、碗や皿、いずれも細かい細工で図柄を浮き出しています。見慣れたデザインの三彩の婦人俑のほか、独立したガラスケースに一体大ぶりの婦人俑があるのが目を引きました。上着を羽織っていますが、どうやら胡服のようです。そでを通さずに羽織っているので、袖が外側に下がっているのが表されています。
また、楽団と踊り子の集団の俑もありました。
それから巨大なペルシア絨毯。この絨毯を下げるために、この展示スペースだけ天井を高くしてあるそうです。サファヴィー朝時代のもので、狩猟の場面や有翼の天人、動物闘争文などが降りだされています。やはりペルシアではイスラム化した後も動物や人物を表したり、古代の意匠が受け継がれたりしているのだと思いました。
また、セルジューク期あたりのイスラム陶器もありました。
この部屋が一番大きかったらしく、次は「南アジア」という表示のある部屋に行きました。そうしたら、ガンダーラ仏がありました。燃灯仏の物語の彫刻、釈迦坐像。そして正面にはでっかい仏立像!このでかい仏像を展示するために、ガンダーラの寺院をイメージした形の部屋にして、高い天井から差し込む光まで計算して設計したとか。
この部屋にはインド仏もありましたので、ひとめとめに「南アジア」になってるらしいです。
それから西アジアへ。古代オリエントの世界です。メソポタミアの女神とか、アッシリアの大きな浮彫とか、アケメネス朝のリュトンとか。
この部屋とくっついているのがギリシア・ローマです。壁画とか彫刻とか。
そこからエレベーターで1階へ。すぐ目の前にあるのがエジプトです。女神像、隼頭の神像。ばかでっかいヒエログリフの浮彫。「ナクト像」とか、すごいリアルなほぼ等身大の木造の人物。
そこから通路を進みますと、正面玄関になります。雨じゃなかったらここから入ってい来るはずだったのです。通路は片側がガラス張りで、外の風景がよく見えます。紅葉がきれいです。かなりの山奥だということを感じます。
さらに進むと北館に入ります。ここは日本美術です。日本美術と言うとかなり素通りの予感…。とりあえず仏像を見よう。なんか、漆器とか茶碗とかありますけどざっと見るだけ…。
でも大きな持国天像が出てきてテンションが上がりました。さらに、仏画で焔摩天像というのがありました。人の顔の付いた杖を持ち、水牛に座っています。平安後期と言うことですが、穏やかな表情ですばらしく美しい絵です。
それから、曜変天目がありました!意外と地味です。
宋代っぽい小さい絵がありましたが、伝・徽宗!!
迦楼羅の伎楽面もありました。今年の正倉院展でも迦楼羅が出てたらしいですが、代わりだと思って見ておこう。
これで展示はほぼ見ました。
今回の特別展は、このミュージアムを設計したI.M.ペイ氏の100歳記念でもあるそうです。ペイ氏はルーヴルのピラミッドを設計したことで有名な人です。ミュージアムではペイ氏が展示物に関してどのような展示室が最良なのか、事細かに工夫を凝らして設計した様子が紹介されていました。
某コンクリート打ちっぱなしの動線の悪い美術館を作った有名建築家とはえらい違いで、内部を散策するだけでも気持ちのいい建物です。
インフォメーション棟にレストランがあるそうですが、この建物にはカフェがあるそうなので、ランチができないかのぞいてみました。そうしたらちゃんとランチメニューがありました。
ここのメニューはすべて自家製の自然農法で作られたものだそうです。ここは宗教施設の一部なので、そういう宗教なんでしょうね。
私が頼んだのは野菜を煮込んだパスタです。やさしい味でした。シフォンケーキみたいなのはパンです。ふっかふかのパンでした。
ミュージアムショップも2か所あって、置いているものが変わります。図録は日本編と海外編に分かれているので、海外編を買いました。
それにしても、平日にこんな山奥なのに、けっこう人が多いです。しかも外国人が多い!西洋人もいますが、中国語もよく聞こえてきます。韓国語らしきもの、未知言語。日本の訪問スポットにでもなっているのでしょうか。子連れの西洋人が日本美術のところにいましたが、子供の時から東洋美術に触れさせようと思ったのでしょうか。
居心地はいいし、好物はたくさんあるし、何度も来たいような美術館ですが、あまりにも遠すぎるので再訪はあるのかどうか…。
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