山王美術館で藤田嗣治・佐伯祐三・荻須高徳の展覧会をやっていたので行ってきました。
「パリを愛し、パリに魅了された画家たち」のサブタイトルが付いています。
山王美術館はホテルモントレの創業者が収集したコレクションがもとになっており、京橋のホテルモントレに隣接しています。そのコレクションの中から、パリに住んでパリを描いた画家として代表的な3人の作品を展示する企画です。
https://www.hotelmonterey.co.jp/sannomuseum/exhibition/202409a.html
展示室は5階、4階、3階にあり、まず最初に5階に行ってくださいと言われました。そこから順番に降りていきます。5階は佐伯祐三、4階は荻須高徳、3階は藤田嗣治です。
佐伯祐三は最近中之島美術館で大掛かりな展覧会がありましたが、それに対してパリの風景を中心とした小ぢんまりとした展示です。また、一時帰国して描いた下落合風景の絵も展示されていました。いずれも風景を描くときの構図がすばらしいと思いました。
また、画家の生涯も紹介していて、特に荻須高徳がパリに留学する時に力になったということが説明されています。それから奥様の米子夫人の横顔の肖像もありました。米子夫人もまた画家だったとは知りませんでした。
佐伯祐三は1928年に亡くなりましたが、その娘もまもなく亡くなりました。二人の遺骨を抱いた米子夫人がマルセイユから帰国の船に乗るのを、荻須高徳が見送ったということです。
荻須高徳は、今年稲沢市荻須記念美術館で詳しい話を聞きました。生涯パリの街を書き続けた画家です。パリの様々な街角を描いています。
「広告のある風景」や「街の木炭屋」などは生活感があって荻須らしい絵です。「ヴィレット運河」などは、運河の水と空に画面の多くが占められていて、画面がほとんど水色。しかしこれは実際に自分が見た風景をそのまま描いたんだろうなと思いました。また、荻須高徳はベニスの風景も多数描いていましたが、ベニスの絵もあります。
佐伯祐三、荻須高徳の絵を見て、昔のパリはこんな風だったんだな〜と思って当時のパリに引き込まれる気分になりました。
3階の藤田嗣治は、他の二人との交流はそれほど強くはなかったようです。しかも風景画をあまり描いていません。絵のほとんどが人物、それも少女が多く、その背景にパリの街が見えるものがいくつか。いずれも藤田らしい細い輪郭に乳白色の肌です。しかし、バゲットとミルクパンを持つ少女が石の歩道に立っている姿など、当時こういう少女がパリにいたんだな、と思われて、それもまたパリの風景と言えるかもしれないと思いました。舗道の敷石が一つ一つ描かれていてビックリです。
藤田嗣治は猫好きでも有名で、画面によく猫が出てきます。自画像にも肩に猫が載っています。「ヴァンドーム広場」は高いモニュメントのある広場ですが、それが窓から見た風景として描かれており、窓枠があって、その前に椅子があって…大きな猫が寝ています。ヴァンドーム広場が主役なのか、猫が主役なのかわかりません。
「パリのムフタール通り」は工事現場みたいでビックリ。ムフタール通り問えば、私がパリに行った時にサン・テティエンヌ教会から坂になっていて、庶民的なお店が並ぶ商店街になっているのを散策したところです。描かれたのは1954年…当時のムフタール通りはこんなのだったのか。それとも工事中みたいなので、工事が完成して商店街になったのか。
ミュージアムショップには山王美術館のコレクションの図録がありました。中を見てみると、西洋画も日本画もあり、有名な画家がたくさんいます。でもたくさんすぎるし高いので、荻須高徳の絵葉書だけ買いました。
来年は「エコール・ド・パリ」の展覧会があるそうです。エコール・ド・パリの有名な画家の収蔵品もあるんですね。これも行きたい。
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