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2015年05月07日00:29

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「大谷光瑞と旅順博物館」(2)

一、 古代インド彫刻

古代インド彫刻とは、1世紀のガンダーラから12世紀のパーラ朝時期の仏教芸術を主とした石造彫刻を指し、地理的範囲は現在のインドからパキスタン・アフガニスタンの部分を含む。全部で106件ある仏教芸術のうちその早期段階である、パキスタンとアフガニスタンの境界線にあるガンダーラ渓谷から「ガンダーラ美術」と名付けられたものには典型的な題材である仏伝図―――仙人托夢、八王分舎利図と釈迦説法などの美術品がある。さらに北方の遊牧民の顔だちの特徴のある豊穣の女神像と仏像の指の間に縵網相(仏の三十二相の一つ)があり、初期の仏教芸術の仏の形象の起源を表している。

サールナートは古代インドの夏の都で、赤褐色に黄色の斑点のある石で像が作られているのが特徴で、体にぴったりとした衣をまとい、仏のたくましくて勇壮な体つきを表す作風である。館蔵品の中に手と大腿部の残欠があり、常人ではない偉大さを備えていることを思わせるが、細やかな線刻は仏の持つ柔和で生来の高貴さを表現している。

6世紀初め、インドでは密教が流行し、パーラ朝期の仏教芸術では多塔と千仏が造られた。前者は奉納用の小塔であり、後者は仏像の周辺に置かれた。館蔵のパーラ朝期の最も有名な像は釈迦如来と文殊菩薩・観音菩薩の典型的な三尊像である。観音は蓮の花を手に持ち、文殊は経典をささげる造形がすでに定型化しており、その優美な立ち姿は中国の菩薩像のS字型像の起源でもある。

ジャイナ教はインドの古代の宗教であり、仏教芸術を形成する重要な要素の一つである。館蔵品の石刻、阿莫落果(アモルカ?)彫刻はまさしくジャイナ教の神である。これは、館蔵の「大谷コレクション」の古代インド彫刻が仏教芸術の発生・発展を表すのみならず、古代インドの同時期の他の宗教芸術も含んでいることになる。現在の収蔵品から見ると、これらは中国国内で唯一の一大収蔵品である。

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