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2009年07月26日00:19

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中国東北・瀋陽4・張氏帥府

瀋陽故宮でツアーは終わりです。本当はホテルまで送ってもらうことになっているのですが、私はもう一つの瀋陽観光ポイント、「張氏帥府」へ行きたかったのでそちらまで送ってもらいました。故宮からすぐ近くです。

張氏帥府とは、張作霖およびその息子・張学良の邸宅だったところで、今は博物館になっています。
中国では1911年、辛亥革命が起こって清朝が倒れ、中華民国が成立しました。しかし「革命の父」孫文が早くに亡くなったこと、さらに欧米列強プラス日本が絶えず中国領内で領土争いをしており、国はなかなか安定しませんでした。そして各地に軍閥が割拠しその土地で実権を振るうようになります。
張作霖は「盛京将軍」を名乗り、東北地方の実権を握った軍閥の首領です。入場券には「北洋政府元首」と書いてあるので、かなり独立的な権力を持っていたことを示しています。

張氏帥府の前には張学良の銅像が立っています。
邸宅は西院、中院、東院に分かれています。西院は広大な敷地に西洋風建築が点在していますが、現在政府機関に使われているらしく見学できません。赤っぽいレンガが多いので「紅楼建築群」と言われています。見学は中院と東院の部分です。
門を入りますと中国建築が続いています。ここが中院です。中庭に囲まれた四合院形式の屋敷が三つ連なっています。それぞれの建物には張家の系図、写真、遺品などが展示されています。当時の様子を再現した部屋に蝋人形が座っているところもあります。
夫人が何人もいる昔の中国のお金持ちの大邸宅の生活の様子がしのばれました。
さらに張学良の一生を回顧する展示がかなり詳細でした。張学良は1901年生まれ、2001年死去。20世紀をまるごと生ききったわけです。新聞で張学良の死亡記事を見て「まだ生きてたのか」とビックリした覚えがあります。

東院はガラリと変わって洋風建築がそびえています。「中華バロック」と呼ばれる、中国人が西洋建築を見よう見真似で模したいささか奇妙な装飾を施した洋風建築です。1階部分の青い壁から「大青楼」とも呼ばれます。2階まで登れます。売店があって、関連本やDVD、あまり関係なさそうなおみやげなどを売っています。入り口の横に当時使われていたという自動車が置いてあるのですが、雨模様のためカバーがかけられていて見られませんでした。
その前方には青いレンガの小ぶりの建物「小青楼」があります。一見中国風の屋根や装飾が付いています。しかし内装は洋風です。見られるのは1階のみ。
張作霖は「陸海軍大元帥」を自称するようになり東北地方の覇者を目指しましたが、関東軍は1928年に皇姑屯駅付近の鉄橋に張作霖の乗った列車をねらって爆弾を仕掛けます。張作霖は重症を負って小青楼に運び込まれ、そこで息を引き取ります。

後を継いだ息子の張学良は西安事件で有名です。
1936年、日中戦争が激しくなっても、国民党政府の蒋介石は日本と戦うよりも、毛沢東率いる共産党をつぶすことを優先していました。蒋介石は「共産党を片付けて、それから日本と戦う」と主張していました。よっぽど共産主義がキライだったんでしょうね。しかし主義が違っても中国人同士協力して日本をやっつけるのが先だと言う人も多く、張学良はそれを蒋介石に訴えようとして、蒋介石を西安に拉致し軟禁してしまいました。蒋介石はやむなく共産党と協力することを承知します。
しかしこのことで蒋介石の恨みを買い、その後張学良の方が蒋介石に捕らえられてしまいます。しかも蒋介石が台湾へ逃げるときにも一緒に連れて行かれ、台湾で長く軟禁生活を強いられることになりました。1990年代に釈放されてハワイへ渡り、そこで亡くなりました。
映画「宋家の三姉妹」ではこの西安事件がラスト近くのクライマックスとして使われています。蒋介石夫人で三女の宋美齢を中心に蒋介石の安否を気遣う姉妹の様子が緊迫した雰囲気で描かれていました。

関東軍に爆殺された父親・張作霖、蒋介石に軟禁され続けた息子・張学良。現在の大陸では親子ともども英雄扱いされるのに充分な理由があるわけです。

さて邸宅の敷地を出ますとすぐ横に張学良の愛人、趙一荻の故居があります。洋風の小ぶりのお屋敷です。趙一荻は後に台湾で正妻になって学良に添い遂げました。
しかし張氏帥府の見学はこれで終わりではありません。東北地方の実権を握っていた張作霖は銀行も作っていたのです。こちらも入場券にセットとしてついている見学コースです。

写真は張氏帥府の入り口と大青楼です。「フォト」にも写真をUPしています。
(趙一荻の記述に誤りがあったため一部書き直しました)
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