4/10
アリ・アスター監督脚本
ホアキン・フェニックス ペドロ・パスカル
エマ・ストーン ルーク・グライムス
オースティン・バトラー ディードル・オコンネル
マイケル・ウォード クリフトン・コリンズ・Jr
ウィリアム・ベルー キャメロン・マン
「ボーはおそれている」で自分は失望したが、
アリ・アスターの最新作を懲りずに観る
落ち目の人物(売れない芸人や、間違った解釈をする評論家など)が
行き着く先は政治だと思う。
本作は2020年夏、ニューメキシコ州の田舎町エディントンがコロナのロックダウン、
マスク警察、ブラック・ライブズ・マターで混乱する。
進歩派の市長(パスカル)と保守派のジョー・クロス
(ホアキン・フェニックス)は対立していて
今度の市長選で戦うことになっている。
市長はスパニッシュであることを利用し、人種融和をとなえるが、
データセンターの誘致が一番の関心事。
ジョーは反マスクで庶民派ではあるが、母親は陰謀論にどっぷり
はまっていて、陰謀論のメンターのような
男(バトラー)と交流を持つ。
市長と保安官の対立は激化して、保安官が人の道を外れていく。
まずこれはA24の作品であり、偏向さけられない。
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」でトランプ大統領と思われる人物を
殺させるA24なので、本作も保安官が問題の発端となる。
実社会では共和党のトランプが選挙中になんども暗殺されようとしていたのに
映画の中では暴力的なのは保守。
またブラック・ライブズ・マターのもとになったジョージ・フロイドが
何者だったのかは不問に付されている。
最終的に過激派(なにものかは明確でない)が総てをなぎ払っていき、
結果、データセンターが町に出来る。
現実のIT企業が選挙結果に応じて、現大統領になびいたことは、
記憶に新しいが、本作においては、右派左派関係なく、富豪達がいいように
世界を牛耳っていることを示している。
下半身の赴くまま思想をころころ替えていく若者ブライアンは
良かったと思う。
ギリギリの所でリベラルの縛りからアリ・アスターは逃れたと思うが、
世相を反映しつつ映画として成立することは叶わなかったと思う。
世相と映画としての面白さを両立させた「TAR/ター」には至っていない。
混乱を混乱したまま描くのは雑すぎる。
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