「F ショパンとリスト」
高野麻衣:著
集英社文庫
こんなタイトルの本が出たと新聞で広告を見たのですぐに買いに行きました。
ショパンもリストも好きですし、この間花組公演を見たこともありまして、この二人がどんなふうに描かれているのかなと思いました。
この二人はあまりにも対照的過ぎて、あまり仲が良くなかったような印象がありましたが、そんなことはなかったようです。
サロンで親しい人たちの前で繊細な音を届けようとしていたショパン。
コンサートホールで派手な曲を派手なパフォーマンスで披露していたリスト。
こんな二人だと分かり合えないんじゃないかと思っていたのですが。
この本の中の二人のじゃれっぷりったら!
腐女子が喜びそうな雰囲気です。
といっても、リストはダグー夫人と駆け落ちするし、ショパンはジョルジュ・サンドに惹かれていくのですが。
そしてやがて二人に決別の時が訪れます。
末尾に、このお話は朗読劇として書かれたものを書き直したものだとありました。
調べてみますと、「リーディングシング」といって、二人の俳優がリストとショパンになって歌とセリフで二人の関係を紡いでいく…もののようです。
さらに作者側から調べてみますと、この本を書くために調べたことなどが書かれていました。この本にも二人の手紙や手記などが引用されていますが、そういったことを調べた上で、フィクションではありますが、「あったかもしれない」ショパンとリストの関係を作り上げたようです。
リストはショパンが亡くなった後、ショパンの本を書いていたんですね。
そして、二人の頭文字が共に「F」だったことも、この本を読んで初めて気が付きました。
リストはショパンのことを書かずにはいられなかった…本当にこの本に書かれているような気持だったのかもしれないと思いました。
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