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2022年03月21日01:45

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大阪中之島美術館開館記念超コレクション展

大阪中之島美術館に行ってきました。
「大阪市立近代美術館」の構想が生まれたのが1983年、準備室が設置されたのが1990年だということで、どれだけ待ったことか…。

この間出かけたついでにふらっと当日にでも行ってみようかと思ったのですが、その前に調べてみたら、予約制になっているうえ、かなりの量の展示らしい、とわかったので、確実に行ける日に予約することにしました。それでようやく展示終了ギリギリに駆け付けました。

予約してきたのに、すでに行列。
まず新美術館構想の核となったのは、実業家・山本發次郎の佐伯祐三を中心としたコレクションです。
1920年代のパリの街だー。
かなりの混雑ですが、がんばって一つずつしっかり見ます。

さらに大阪ゆかりの人から寄贈されたコレクションを展示。禅画の世界へ飛びます。
あんまり趣味じゃないな…と思って、列から離脱して人の頭越しにさっと通り過ぎようとしたら。慈雲陰光の「不識」が目に留まりました。パっと見て読めない「不識」の字の下に、これ以上シンプルな線はない、というほど簡単な線で描かれた達磨の後ろ姿。なんか、これはすごい…。このシンプルさ、この表現、ただものではありません。しばらく目が離せませんでした。

インドネシアの伝統工芸のバティック(ろうけつ染め)はあるし、上村松園も1点あるし、高村光雲はあるし。
脈絡がないほど多彩です。

そうしたらエコール・ド・パリの時代に飛びます。
ユトリロ、キスリング、パスキン、マリー・ローランサン。
荻須高徳の「エドガール・キネ街」…2014年にパリに行った時に通った通りだ!モンパルナス駅の近くです。
フォーヴィズムのはずのヴラマンクは「雪の村」というとてもリアルな絵を描いています。フォーヴィズムは絵の具をチューブから直接塗りたくったようなダイナミックなタッチに原色遣いの「荒々しい」画風です。フォーヴィズム以前かな?と思いましたが、制作年はずっと後で、晩年に画風が変わったようです。

そして、近代大阪にかかわりのある美術群。
大阪にゆかりの画家や、近代の大阪を描いた絵など。
中之島の風景とか道頓堀の夜の絵とか。
小磯良平もあります。
中之島中央公会堂の壁画の下絵「天地開闢」。
女性画家、島成園、木谷(吉岡)千種。三露千鈴の「殉教者の娘」は、縦長の構図が印象的です。

さらに大阪ゆかりの現代写真の展示になります。
大阪では1904年に「浪華写真俱楽部」ができるのですが、これは日本で最初のアマチュア写真倶楽部だそう。さらに心斎橋に店のあった丹平ハウスの丹平写真倶楽部もできます。
まず山沢栄子の抽象的な写真が並んでいるので、このあたりから人が少なくなってきます。
写真にもいろいろな撮り方があって不思議なものですねえ。

そこからさらに、ビッグネームの展示へ。
目玉商品のモディリアニ。
キリコにマックス・エルンストにダリ。
そして、マグリットの「レディメイドの花束」。
ジャコメッティはちょっと異色な「鼻」。
このあたりになると、また人が増えてきてような。

トーネットのの椅子にマッキントッシュの椅子。
それと並んで19世紀〜20世紀初頭のポスター芸術。
ロートレックにミュシャが並びます。ビアズリーもあります。これらのポスターは、もともと天保山にあったサントリー美術館の所有で、閉館した後寄託されたものです。
さらにウィーン分離派。

椅子色々、食器棚、机いろいろ。

有名な三越のポスターもあります。
赤玉ポートワインの有名なポスターもありますが、その隣にもうひとつ、膝までの着衣のモダンガールの赤玉ポートワイン。

カッサンドルのポスターが4点も。モダンで、アール・デコで素敵…。特に「北極星号」の列車の描写が素敵。

そして大阪関連の版画。前田藤四郎の「屋上運動」は船場ビルディングの屋上だとか。
どんどん「現代アート」になっていきます。
さらに戦後美術に突入します。どんどん意味不明になっていきます。
タイトルを見ても、作品を見ても「何のこっちゃ」なアートが次から次へ…。

こういうのを見ていますと、最初に現代アートに触れたころを思い出しました。
何が何やらわからないんですが、それがかえって常識を頭から崩されていくような気がして心地よくなってくるのです。なんだかわからないど楽しいなー。それも、これだけの数があったら、次から次へと刺激が続きます。

最後の方になりますと、現代のグラフィックアートもいろいろ。

いやもう、本当に盛りだくさんな展覧会でした。「てんこ盛り」とはこのことか。40年にわたって収蔵してきて、やっと美術館が出来上がった喜びのあまり「全部出してしまえー!」とばかりに出してきた、みたいな。とはいえ、これらもまだまだ一部で、全部展示できたわけではないのですが。それでも収蔵品の全貌を知ってもらおうとする意欲満々です。こんなに多彩なジャンルの美術品がいっぺんに見られるような展覧会はなかなかないでしょう。

いくつか撮影可の作品がありました。
写真は外観、マグリットの「レディメイドの花束」、そして何かわからないやつ。撮影可、なので撮ってみましたが、作者とタイトルを忘れました。こういう絵は抽象的で何が描いてあるのか…と思いますが、ずいぶん細かく手が入っていて、よく作ったなーと思ってしみじみ見てしまいます。

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