今日は今年最初のコンサートに行った。
プログラムは次のとおりである。
・J.シュトラウスII:ワルツ「春の声」
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
・ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
指揮:秋山和慶/ピアノ:小山実稚恵
会場:横浜みなとみらいホール (14:00 開演)
喪中のため正月らしいことも特にせず、「普通の休日」として過ごしているが、やはりこれに行かないと1年が始まる気がしない。毎年行っている東京交響楽団のニューイヤーコンサートである。
プログラムは毎年、ヨハン・シュトラウスのワルツ、ピアノ協奏曲、「新世界より」で構成され、今年は上記のとおりだ。要するに毎年変わり映えしないのだが、それを今年も聴けるというのが有り難いのである。
1曲目の「春の声」は、ソプラノ歌唱付ではなくオーケストラ版。いかにも新年にふさわしいような、まさに春の喜びという音楽である。秋山さんは、いつもながら要所を押さえた指揮で、曲の魅力を最大限に引き出してくれるので、音楽だけに浸ることができる。新年1曲目として聴くのにふさわしい音楽であった。
続いては、ラフマニノフの協奏第2番である。出だしのピアノによる和音は、前回同じラフマニノフを演奏した年前に比べると、ややふわっと軽やかな印象であったが、そのあとオーケストラがすっと立ち上がると、秋山さんと小山さんらしい、硬派な(?)ラフマニノフが展開されていった。
このあと、小山さんのアンコール演奏はラフマニノフかと思ったら、ショパンの夜想曲第2番であった。これも得意中の得意な曲だろう。テンポを揺らさず、しっかりとした演奏であった。
休憩のあとは、ドヴォルザークの「新世界より」だ。おそらく交響曲の中でも最も多く演奏会で聴いている曲だが、何度聴いても飽きない。演奏も安定の棒さばきによる安定の演奏。過度な表現は避けながらもきびきびと進み、この曲の魅力をしっかりと聴かせてくれる。
全てのプログラムが終了したあと、拍手の中で秋山さんがステージに戻りかけているところで、突然小太鼓が鳴り出す。客席もそれを合図に手拍子を始める。今回は瞬間的に手拍子が揃い、もうみんな分かっているお約束のアンコールだ。「ラデツキー行進曲」である。会場の客も指揮に合わせて手拍子をする。会場全体が一体となって盛り上がり、演奏会を終えた。
ニューイヤーコンサートということで、気軽に楽しめばいいと思って出かけているが、十分に楽しめた素晴らしい演奏会であった。今年は新年早々災害や事件が起きてしまったが、このあとはそんなことがないよう願いたいものである。
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