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2020年03月29日22:20

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ペンデレツキが亡くなった

朝日新聞デジタルに次のような記事が掲載された。
[クシシュトフ・ペンデレツキ氏死去 ポーランドの作曲家]
(朝日新聞デジタル - 03月29日 19:17)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6026869

現代音楽の雄が亡くなったにしては、随分小さな記事だ。
記事というより速報と言うべきだろう。亡くなったのは本日29日、86歳だった由。

ペンデレツキが指揮をする自作曲を生で聴いたのは、昨年の6/25だった。まだ1年経たない。
東京都交響楽団の第880回定期公演に招聘されたのである。日本ポーランド国交樹立100周年の記念行事の一環でもあった。
その時書いたレポートが以下である。

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1972091051&owner_id=3341406

中でこう書いている、
「ペンデレツキは現在85歳、この機会を逃してはいけないという思いで、前売り券を発売早々の昨12月に購入した」。
良からぬ予想が当たってしまったと言うべきか。

当日のメインは、自作のヴァイオリン協奏曲第2番《メタモルフォーゼン》で、ソロはペンデレツキと縁浅からぬ庄司紗矢香が弾いた。
40分の大曲で、情念的でさえありながら、ポーランドの来し方を私はつい想像してしまった。その激しい変転を「メタモルフォーゼン」という言葉を借りて象徴させたのかもしれない。
庄司は、このニュースを聴いてさぞかし悲しみに暮れている事だろう。

その日は、もう1曲大曲が用意されており、それはベートーヴェンの交響曲第7番だった。
大きな体を、ワーグナーが「舞踏の聖化」とも呼んだリズムに乗せて、指揮をした。
「お歳を召されても、心中には若いリズムがたぎっているようだった」と私は感動して書いたのだった。

生で彼の姿を見、音楽を聴けたのはこの1回きりだったが、それ以前にも、放送や映像で、私は彼の人となりに触れる機会があった。
ペンデレツキについて深く知るためには、これらを読んで頂けたらありがたい。

・ドキュメンタリー映画『作曲家ペンデレツキ 迷宮の小道』(2013)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1920508534&owner_id=3341406

・ペンデレツキ 80歳バースデーコンサート(2013)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1920571595&owner_id=3341406

・アンジェイ・ワイダ『カティンの森』(2008)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1444333709&owner_id=3341406

ワイダとペンデレツキは旧知の間柄で、映画『カティンの森』では彼の《ポーランド・レクイエム』が使われた。

〈付〉 
翌3/30中日新聞朝刊記事。
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