ビバ！ロンドン！ ハイ・ホープス 〜キングス・クロスの気楽な人々〜　1988年作品

HIGH HOPES
6/10
マイク・リー監督
フィリップ・デイヴィス　ルース・シーン　エドナ・ドール　ヘザー・トビアス
フィリップ・ジャクソン　レスリー・マンヴィル　ジェイソン・ワトキンス
サッチャー政権時代の新しいヤッピー(フィリップ・ジャクソン　ヘザー・トビアス)と
古くからのマルクス主義者(フィル・デイビスとルース・シーン)の間の断裂を描いた映画。
両極端なカップルは共通の母親を持っていて、彼女が認知症で一人で生活が困難に
なったときに貧しくても心優しいマルクス主義のカップルが手を差し伸べるというのは
あまりにステレオタイプ過ぎる。Meantime (1984)もそうなのだが、サッチャー批判が入った
マイク・リーの映画は内容が浅い。ケン・ローチのような説教臭さはないが
あからさまな社会主義を盲目的に善とする姿勢には疑問を感じる。
しかしながらラスト認知症の母親がいきなり過去のことを語り出すシーン、真実の吐露が
起こる瞬間はマイク・リーらしい輝きをみせた。このシーンは観る価値がある。