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2021年05月02日05:00

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風林火山第37話  秀吉と光秀の戦い

明智光秀は東の方から多数の軍勢が攻め寄せてくるのを確認した。そしてその軍旗は羽柴軍であることを光秀は認識した。光秀は秀吉が攻めてくるのは織田信長の救援のためだと思い、光秀は家臣に秀吉軍目掛けて矢文を放たせた。その矢文には「信長はここにあらず、長良川下流へ逃げた。もはや織田軍には力はない。勢いを増す武田軍に寝返ってはどうか?」と書かれていた。

その矢文を秀吉の家臣が受け取り、さっそく家臣は秀吉に矢文を見せた。秀吉は「光秀は、すでに上様を裏切り、武田信玄に寝返った身、光秀の言うことなど断じて信用できぬ。武田軍に寝返るのは言語同断、伝えによると光秀が岐阜城に火をかけ、上様を亡き者にしようとした大謀反人、決して許す訳にはいかない。」と言い、矢文の内容に見向きもせず、明智軍に向かって進軍を続けた。

光秀は、羽柴軍が躊躇することなく進軍してくるのを見て、「今は、羽柴軍と戦っている場合ではない、一刻も早く、信長を探し出し、信長の息の根を止めることが先決である。しかし、羽柴軍の進軍の速さは早い。羽柴軍をしばしの間、踏みとどまらせるため、お主に殿軍を命ずる」と斎藤利三に命じた。

斎藤利三は約千の兵にて必死に、羽柴軍を食い止めた。しかし、羽柴軍は利三の殿軍を相手にせず、なんと羽柴軍は煙幕を使い利三の軍勢を中央突破し、明智軍を引き続き追い続けたのであった。

秀吉は、すでに忍びの知らせにより武田信繁の軍勢8千が犬山城を相手にせず、長良川上流方面に向かっていることを察知していたのであった。そして、秀吉は光秀と一戦交えたいが、なんとしても明智軍を避け、まずは信長の軍と合流し、武田軍本隊と決戦をするのが得策であると考えていた。

一方、岐阜城を無事脱出した織田信長一行は長良川沿いを下り、伊勢の長島に陣取る滝川一益と合流し、長島城に入城した。一益は信長一行を温かく受け入れた。すでに長島一向宗は武田軍に合流していたため、長島一向宗の脅威はなかった。信長は羽柴秀吉、柴田勝家に長島城に合流するよう間者を羽柴軍、柴田軍にひそかに送った。また、信長は、本城岐阜城が武田軍の手に渡った今、この世を生き延びる道は、京の足利義昭をうまく使い越後の上杉謙信と同盟を結ぶのが得策であると考えていたのだった。

岐阜城のふもとにいる武田信玄は、炎に包まれた岐阜城が鎮火するや否や、信玄自ら金華山に登り、金華山からの眺めを見ながら家臣一同を集め軍議を開いたのであった。これにて事実上、岐阜城は信玄の居城となったのであった。

                                    つづく

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