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2019年09月27日03:28

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使徒12章

01 その頃、ヘロデ王は教会のある者達に圧迫の手を伸ばし、
02 ヨハネの兄弟ヤコブを劔で切り殺した。
03 そして、それがユダヤ人達の意にかなったのを見て、更にペテロをも捕えにかかった。それは除酵祭の時の事であった。
04 ヘロデはペテロを捕えて獄に投じ、四人一組の兵卒四組に引き渡して、見張りをさせておいた。過越の祭の後で、彼を民衆の前に引き出すつもりであったのである。
05 こうして、ペテロは獄に入れられていた。教会では、彼の為に熱心な祈が神に捧げられた。
06 ヘロデが彼を引き出そうとしていたその夜、ペテロは二重の鎖に繋がれ、二人の兵卒の間に置かれて眠っていた。番兵達は戸口で獄を見張っていた。
07 すると、突然、主の使が側に立ち、光が獄内を照した。そして御使はペテロの脇腹を突いて起し、「早く起き上がりなさい」と言った。すると鎖が彼の両手から、外れ落ちた。
08 御使が「帯を締め、靴を履きなさい」と言ったので、彼はその通りにした。それから「上着を着て、ついてきなさい」と言われたので、
09 ペテロはついて出て行った。彼には御使の仕業が現実の事とは考えられず、ただ幻を見ているように思われた。
10 彼らは第一、第二の衛所を通り過ぎて、町に抜ける鉄門の所に来ると、それが一人でに開いたので、そこを出て一つの通路に進んだ途端に、御使は彼を離れ去った。
11 その時ペテロは我にかえって言った、「今初めて、本当の事が分かった。主が御使を遣わして、ヘロデの手から、またユダヤ人達の待ちもうけていたあらゆる災から、私を救い出して下さったのだ」。
12 ペテロはこうと分かってから、マルコと呼ばれているヨハネの母マリヤの家に行った。その家には大勢の人が集まって祈っていた。
13 彼が門の戸を叩いたところ、ロダという女中が取次ぎに出て来たが、
14 ペテロの声だと分かると、喜びのあまり、門を開けもしないで家に駆け込み、ペテロが門口に立っていると報告した。
15 人々は「貴方は気が狂っている」と言ったが、彼女は自分の言う事に間違いはないと、言い張った。そこで彼らは「それでは、ペテロの御使だろう」と言った。
16 しかし、ペテロが門を叩き続けるので、彼らが開けると、そこにペテロがいたのを見て驚いた。
17 ペテロは手を振って彼らを静め、主が獄から彼を連れ出して下さった次第を説明し、「この事を、ヤコブやほかの兄弟たちに伝えて下さい」と言い残して、どこか他の所へ出て行った。
18 夜が明けると、兵卒達の間に、ペテロは一体どうなったのだろうと、大へんな騒ぎが起った。
19 ヘロデはペテロを捜しても見つからないので、番兵達を取り調べた上、彼らを死刑に処するように命じ、そして、ユダヤからカイザリヤに下って行って、そこに滞在した。
20 さて、ツロとシドンとの人々は、ヘロデの怒りに触れていたので、一同うち揃って王を訪れ、王の侍従官ブラストに取りいって、和解方を依頼した。彼らの地方が、王の国から食糧を得ていたからである。
21 定められた日に、ヘロデは王服を纏って王座に座り、彼らに向かって演説をした。
22 集まった人々は、「これは神の声だ、人間の声ではない」と叫び続けた。
23 すると忽ち、主の使が彼を打った。神に栄光を帰する事をしなかったからである。彼は虫に咬まれて息が絶えてしまった。
24 こうして、主の言は益々盛んに広まって行った。
25 バルナバとサウロとは、その任務を果したのち、マルコと呼ばれていたヨハネを連れて、エルサレムから帰ってきた。
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