mixiユーザー(id:60260068)

2016年03月10日00:47

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詩『詩よ、まぼろし』



紙面をドミノのように倒れ
詩の言葉がこぼれれば
古巣の胸にふたたび帰り
過ぎた日の匂いが頬をなぞる
張りつめたかぼそい糸は
モヤに包まれたまま
音もなく共鳴して
ひとり
耳もとをたしかに声
否、
鼓膜にきざまれた音
ふるえつづける



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