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2015年08月01日00:11

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詩『いのちと詩と』


ーいのちと詩とー

(一)

消えゆくと知った灯火を
空にあそんでいた掌ふたつで覆い

どうか、どうか揺れないで

風にあおられていた蝋燭は
勢いよく炎をあげていると
おもっていた

もらった明るさと
あたたかさ

そして代わりに
この手を炎にして

明るさと
あたたかさを
これから


(二)

脱水がきいていないようで
じわじわと滲みでる水が
雫になっておちる時
つゆ明けの光をとおし
おもいでが一瞬
現れては消え
また一瞬
ぽとり
しみは
地を濃くして
はた、と蝉の声
いつのまにかしみは消え
そしてまた、


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