mixiユーザー(id:60260068)

2016年08月22日10:37

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詩『男と女』



映画を観ていて
こんな言葉で口説かれたい
などと思っている女の心を読める男が
寸分違わぬ言い回しをこころみても
女は高温多湿に臭う空気を吸うはずもない
と諦めようとするのだが
女は男の心を読むことは出来ないし
男は未来を知ることはありえないから
辺りに撒き餌をしながら
焦点に釣竿をたらし
物陰から当たりを見るほかはない

さいわい、男は女の心が読める
女が餌に食らいつく頃合をみて
男はそばを通りかかり
顔を見合わせ爽やかに
愛を振りまいたところで竿を引く
釣り上げた
と思った男の口には釣り針
女の手には竿
女には夢を見させる力があったのだ



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