■獺狐余話(134)　/　「ちょっと、かわりに出て・・・」

●2014年12月26日(金)　　　晴れ　ときどき　曇り

　▼「キツネくん。
　　　なんか、忙しそうだねー・・・」

　　「ええ、もうすぐ正月を迎えますから、
　　　その準備をしているのです。

　　　ナラトさんは、正月の用意はないのですか？」


　　「ない、ことはないけど・・・。
　　　この部屋だって、まだ台車に衣装ケースが４０個近くも
　　　乗ったままだし・・・」


　▼「部屋の片づけ、ほんと、ぴたっと、止まった感じですねー。
　　　あんなに、張り切ってやっていたのに、どうしたのですか？」

　　「見てくれ、景観こそよくないが、使い勝手は、これで結構
　　　便利なんだ。　

　　　衣装ケースは台車に乗ってるし、衣装ケースの中身は
　　　付箋を貼り付けて、内容物がわかるようにしてあるし、
　　　押入れも開けられるようになったし・・・」


　　　「法事のとき、一泊したナオちゃんが、ゆうてたやないですか・・。
　　　　『まるで、倉庫やなあ、・・・』って」

　　　「ああ、年末応援に行ったコープの店のバック・ヤードは、
　　　　こんなものじゃない。
　　　　コンテナーを掻き分け、掻き分け、品出し商品を探したもんだ・・」


　▼「キツネくん。

　　　　『正月』と『死』。

　　　どちらも、あわてようが、ゆっくりしようが、かまわずやってくるし、
　　　さりとて、迎え撃つことも、飛び越すことも、かなわない・・・」


　　　「なに、ゆうとるんですか・・・。そんな能天気なこと！」



　　　「あれっ、ナラトさん。
　　　チャイム、鳴りましたよ。生協の共同購入のひと、やってきてますよ・・」


　　　「うん、でも、このスカート穿いた恰好じゃあ、ちょっと、出られないし・・・、
　　　　きみ、わるいけと、出て・・・」


　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　■「防寒着」と「暖房」　より

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　「きょうの一曲！」 　▼「リスト」　/　「最新版」　　　2014年12月27日　
　「きょうの一曲！」号外　▼「リスト」　/　「最新版」　　　2014年12月27日　　
　「もっと音楽を！」　▼「リスト」　/　「最新版」　　　2014年12月24日
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　「naratoスペシャル」　▼「リスト」　/　「最新版」　　　2014年12月21日
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