■団地の掃除
●9時から始まった団地の掃除は、だいたい、いつも
みんな、誰が指示・分配したわけでもないが、それぞれ
自分の場所に行って、自分の仕事をする。
私の棟には階段が2つあって、階段には同じ階にドア2つ、
二軒の世帯が住んでいる。5階建てだから、1つの階段に
10戸、この棟には計20戸があり、住んでいる。
団地の掃除は、横尾5団地で一斉にやるので、私たちの棟以外の
全棟でも、同じように、各棟・各階段の10戸がグループに
なって、自分たちの、棟・階段まわりの掃除や草むしりを
する。
●ここに来てもう23年が過ぎたが、私たちの階段の10戸のうち、
8戸までが、みな、ここが出来た23年前から、ずーっと同じ人間が
住んでおり、残りの2戸の住人が引っ越してきたのも、10年か
15年も前のことで、私たちの階段は、この団地・この棟の
歴史、長い時間を共有している。
●6時ごろまでは、雨が降っていた。
「おはようさん。きょうは中止かと思うとったのに・・」
「今月は、月初めのが、きょうに変更になってるから
草ボーボーや。おまけに、来月は休みやし・・・」
「ねむたいナー・・・」
団地の掃除は、毎月月初めの日曜日なのだが、今月は5月の連休に
出かける人が多いためか、7日(日)が、きょう28日(日)
に変更になり、間隔があまりないという理由で6月の掃除は
休みで、今回の次は7月2日(日)となっている。
●私は棟の裏手に回り、植え込みのあたりやその周辺の草むしりを
する。4月に草むしりしてから、2カ月近くなるので、
雑草はほんとうにボーボーに茂っている。
紫陽花(あじさい)は、まだ咲いていない。秋から冬にかけて
花と葉を落とした紫陽花は、枯れ枝の叢のようになり、枝は
ポキポキと折れる。
きれい好きのHさんは、折れた紫陽花の枝や折れかかった枝を
ポッキン、ポッキンと折っては、次の開花の手入れをする。
しかし、そのためかどーかは知らないが、毎年、紫陽花の株は
小さくなり、こんもりと茂るはずの紫陽花の植え込みは、
年毎にまばらになっていく。
●30分も草むしりをしていると、汗が出てくる。
背中の太陽が暑い。
大型の45リッター入りのビニール袋に、むしった雑草をぎゅうぎゅうに
詰め込んで、下のごみの収集所まで運ぶ。
両手に1個ずつぶらさげて、棟から収集所までの階段を降りていく。
マンションの管理人をやめてから、1カ月くらい経ち、家にばかり
いるものだから、体力が落ちている。
それだけの作業で、ハーハーいっている。
●約1時間の作業を終えて、部屋に帰り、居間のテーブルの上に
足を放り投げ、横になる。
行儀は悪いが、こうすると足の血液が胴体の方に下がってきて
気持ちがいい。
テーブルのまわりには、3、4日前まではコタツがけがあったのだが
長男が帰ってくるということで、いまは取り払われている。
さっきまで、初夏の日差しだったのに、いまはまた陰りはじめ
雨が降りそうで、気温も下がってうすら寒い。
●立ち上がって、ミクシイのページをあちこち見ていたら
ある人が「長谷川四郎」の「詩」を引用していた。
そう、私も「長谷川四郎」を読んだ。
どこかに「本」があるはずだ。
●新聞を開くと、古い話が今頃になって載っていた。
「日本は最悪の裏切り者だ」
72年に、当時の田中角栄首相が、日中国交正常化に踏み切り
周恩来と握手したときのことだ。
先をこされたキッシンジャーは「ジャップ!」とまで
日本人を侮蔑して、悔しがっている。
アメリカが、中国と国交を回復したのは、その7年後の
1979年1月1日。
いまは、どーナンだろう。
アメリカは、靖国参拝には反対しながらも、一生懸命、
日本と中国が仲たがいすることを目論んでいるような感じが
する。
ボスとボスとの狭間で、「日本」はどーするんだろう。
ボスは利害は一致しやすい。子分はいつでも斬れる。
それが、国際政治・国益というものなのか・・・。
でも、「国」とは誰のもの?
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