■あいさつ
●7月13日(月) 晴れ、暑い、白雲
おととい、きのう
ジィーッ、ジィージィージィーッ、ジィー
と鳴くのを聞いた。
中公園か、我が家の階段の、下の棟の植え込みの方か、
どこか遠くで、低くかすかに、ひそめたように鳴いた。
ツクツクボウシ?、アブラゼミ?
聞き定めようとすると鳴きやんだ。
●いつだったか、
昼間、森の中にはいって
誰もいない静かなところで
かすかに、ジィー、ジィーッ、ジィーと
低く抑えたような蝉の音を聞いた。
森に響いた一節は、その一節だけで、
途切れるように、消え入るように、
蝉の音はやんだ。
音が消えると、森は、蝉など、
はじめから鳴いていなかったように、
もとの森の静けさにもどった。
●月曜日。
出勤してきた職場の前に
街路樹のケヤキは大きく枝を張り、
そのケヤキの大木で、クマゼミが、
きょうからは鳴きますよ、と、
はりきって、朝の大合唱の練習をはじめた。
互いに、梅雨はもう明けましたね、とばかりに
せわしなく夏のあいさつを交わしている。
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