中村文則の書いた『掏模(スリ)』を読む。スリを天職とした若い男(「僕」、語り手でもある)の、長からざる日々の物語。天才的な指先の技で、「金持ち」(「僕」の比較論だが)の財布や金品を、公然の場所で、本人に覚られずに盗み取る。その技を描写するのが最終
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