聴こゆるは秋に紛れて独り泣く静かなる日にツクツクボウシ 大風の吹き荒れしのち晴れたれど山際雲の影をひそめり 真夜中の明々眩しコンビニの時は曖昧叫ぶ天井 夜になればあいも変わらず咳が出て心配性の妻にゴメンね スズメがね、
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国道わきの電線を支える鉄塔紅白の厳格な縞模様が寝ぼけた空の前に立っているしっかりと掴まれた電線は遠くなるほど地面を欲しがっていて向こうとこちらで懸命に引っ張り上げているのだが腰は幾分電線側に曲がっている様に見える
先ほどの雨に路地がぬかるむ浪人の草履は濡れ足の裏が泥にまみれているが風呂屋に入るのも煩わしく道行く者どもをしかめっ面で遠ざけている日も暮れかかる頃障子戸に浮き出たひさごの文字につられ桟に手をかけようとした時敷居の手前の羽目板が割れ溝に足を突
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