前作までのライブ録音の流れから、落ち着いた曲調へと方向修正を試みたデブのアルバムです。
ここにきてメロウで渋めな曲が増えました。
カソリックスの方は、デブのやりたい事を過不足なく表現していて、いかにもバックバンド然とした(笑)演奏が良い方向に転んだか。
そして頻繁に登場するキーボードが素敵。(誰が弾いてるんだ?)初めはデブにキーボードって合わない気がしていたんですが、ピアノやオルガン等で変化に富んだ音色の数々は、ともすれば泥臭くなりがちなサウンドを優しくほぐしてくれるようです。
そして、サウンドよりも大々的な変化を感じるのは、デブ自身のソングライティング。
以前までのメロウな曲と比べて、ナチュラルで独特の癖がありません。楽曲構成やアレンジやボーカル等も含め、全てが普遍性を帯びた表現へと向かっているようです。
彼がこんな堅実なレコードを作るとは予想外の驚きです。あまりにストレート過ぎて、長年のファンとしては「らしくない」と感じてしまう瞬間も。(楽曲の質は保たれていますが)
逆に、ピクシーズが苦手だった人はこれをどう捉えるのか気になりました。
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