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2009年11月16日00:18

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Lucid Dreams

来日公演の興奮が冷めやらず、1曲お届けいたします。

今回のツアーの目玉はなんと言っても、“ルシッド・ドリームス”。
ラストに披露されたこの実験的なナンバーに、よもやフランツ・フェルディナンドの新しいフェーズを予感した人も少なくないはずだ。

話の流れからして、ここはライブ音源を挙げるべきだろうけど、まともな音源が見つからない上、僕はオリジナル録音での緻密に練られたバージョンが好きなんで、そちらを推しておきます。

まずは、哀愁を感じさせる80'sライクなメロディで始まる。チープなシンセの音色や、フリーキーなギター・サウンドが飛び出してくるが、ここまでは本編の流れを汲んだいつも通りのフランツ流エレポップ。
問題は、5分過ぎに突入するまさかのアンビエント・テクノ。アナログ・シンセのノイズが一つに収束したかと思いきや、巧みに左右のチャンネルに振り分けられて有機的なリフレインを形成していく。インダストリアルなビートがそこに被さり、楽曲の表情が次々と変化していく。
大音量のヘッドフォンで聴いていると、どこか違う世界にぶっ飛びそうになります。とにかく圧巻。
前半のポップなパートは、むしろ後半のために用意された導入部と捉えた方がいいでしょう。あれはあくまでアルバムの流れを阻害しないためのクッションに過ぎない。(シングル・ヴァージョンは別)


ところで“Lucid Dreams”とは、直訳すると「明晰夢」と言うらしい。
これは、「睡眠中に夢だと自覚しながら見る夢」のことを指すらしい。

思い返すと、明晰夢、僕はけっこう見てることになります。
みなさんはどうですか?

それがダークな夢だった場合、できるだけ早く気付きたいと誰しもが思うだろう。
ただ自覚した瞬間、言いようもない脱力感に襲われますがね。あるいは開き直って、夢の中でメチャクチャな行動を起こして少しばかり遊んでみるとこともあります。

それより切実なのは、「もっと見たい夢」の時だ。
言ってみれば、現実のしがらみなんか気にせず、欲望の赴くままにイタズラ放題できるまたとないチャンスである。こんなに愉快なことはない。ぐふふ。
ただ経験上、明晰夢だと気付いたころにはすでに遅い。頭はフル回転してその後の展開を画策してくれるんだけど、なぜか思いもよらぬ方向に物語が展開してしまう。あるいは脳が覚醒してしまうのがよくないのかもしれない。

そう、自分の夢なのに、なぜか絶対に思い通りにはいかない。夢の中くらい好き勝手にやらせてくれたっていいのに、必ずそこにはなにかしろ悲観的な「諦観」が横たわっているように感じる。なんとも口惜しいところだ。

ちなみに明晰夢は、訓練次第でコントロールできるようになるらしいです。
つまり、好きな時に好きな夢を見られるってこと。
そんなことできるようになったら、いっそ現実世界なんか捨てちゃって夢の世界を生きるのも悪くないかもね。

(で、なんの話してたんだっけ?)
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