■福田恆存「私の幸福論」を読んでみよう
●きのう、「読み終えて、ひとつ気になることがあった。
それは「福田恆存」の扱いだ」と書いた。
きょうは、その続きを書きます。
里中哲彦「まともな男になりたい」/ちくま新書592
を読んでみてください。読んでみて、あなたは、どう感じましたか。
また、「まともな男になりたい」を読んだら、次に
福田恆存「私の幸福論」/ちくま文庫
ぜひ、読んでみてください。
とくに、女性の方に読んでほしいと思います。
(なぜなら、これはもともと昭和30年から翌年にかけて
講談社「若い女性」という女性向け雑誌に
女性読者を想定して書かれた文章だからです)
もちろん、男性の方にも読んでほしい。それは、福田恆存さんが、
「私の文章は、女性ばかりでなく男性にも読んでいただきたい
と思います。男性の幸福は女性にかかっていると同時に、
女性の幸福もすべて男性の態度にかかっているからであります」
と書いているとおりです。
●ところで、話の発端は里中さんの本「まともな男になりたい」で
里中さんが、福田恆存さんをとても評価しているように
書いているが、その「評価の仕方」が少し「まちがっている」
んじゃないか、と、私には感じられるということです。
そのことを、
-----------------------
でも、読み終えて、ひとつ気になることがあった。
それは「福田恆存」の扱いだ。
第4章「俗物性を手なずける」でも、また
第6章「平衡感覚を生きる」でも、著者・里中哲彦は
福田恆存を引き、福田ほどこれをよく知っている者はいない
という、その「持ち上げ方」が少し気になる。
これと同じような感じを抱くのは、他の著者の本で
「司馬遼太郎」や「藤沢周平」「池波正太郎」などに
捧げられる賛辞のときにも感じた。
これもヘンな言い方だが、「大政翼賛会」的賛辞のような
感じを、私のまったく個人的な感じ方からは受ける。
何かに寄り掛ったような感じがするのだ。
そのことが気になった。
-----------------------
などと、ちょっと格好つけて書いたのです。
●私は、この里中さんの「本」と、福田さんの「本」を
読んでいただいて、読んだあなたの感想をお聞かせいただきたい
と思っているのです。
私は、この里中・福田のお二人の本を読んでの感想を書こうと
思うので、ぜひ、あなたも読んでみて、私の感想とあなたの感想が
どのように、同じで、また異なっているか、そんな話ができたら
と考えるからです。
とりあえず、これは提案です。
■案内
・
日記/「Home」案内
ログインしてコメントを確認・投稿する